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SF読もうぜ(131) ポール・アンダースン&ゴードン・R・ディクスン『がんばれチャーリー』

img059.jpg バートラム・セシル・フェザーストーン・スミス=チャムリイ―――これが、チャーリー・スチュアート少年の家庭教師のフル・ネームだ。しかし、自称オックスフォード出身の英国紳士であるかれは、実は、テディベアそっくりのホーカ人にすぎない。天衣無縫、融通自在になんにでもなりきってしまうホーカ人のおかげで、チャーリー少年のちょっとした物見遊山の旅はとんでもないものに変わってしまった!惑星ニュー・レムリアを舞台に、チャーリー少年とバートラムが巻き起こす、てんやわんやの大騒動をユーモアたっぷりに描く、ファン待望のシリーズ第三弾!

 なかなか楽しかった。

 短篇と違って、ホーカがなりきるもののテーマが絞りきれていないのが、ちょっと不満かなあ、と。今回は一人しかホーカが登場しないのが、残念。ホーカの社会が集団で変化していくその様子が好きだったので。ホーカのなりきりよりも、別の社会を変えてしまいました。

 「自由のために戦え」という言葉がいかにもアメリカ人な感じです。人のところに遠征していって、民主社会にしようっていうのは、アメリカの政策そのものですし。

 予言の物語としても面白いです。ただ、謎かけのところとか、文化が違うので、スフィンクスの問題しかわからなかったのが残念。せっかくのギャグだったんだろうけど、ちょっとわからなかったなあ。成長していくチャーリーが、ムキムキのアメリカタイプのヒーローに近づいていき、父親とがしっと抱き合うようになっちゃうのは、何かひどく違和感を感じました。アメリカ人にはついていけんわと少し思ってしまいました。

 いまいちホーカの魅力が少ないなあと思ってしまったのは、西洋史に詳しくなかったからかもしれません。パロディって元ネタがわからないと辛いよなあ。
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