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SF素人が空想科学小説に耽溺するブログ。

モラトリアム

   

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SF読もうぜ(82) 『S-Fマガジン』1962年3月号 誌上構成・世界最終戦争!

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『20世紀の悪夢 水爆戦をどう生きのびるか シェルターは役にたつか』

 三人の記者に原水爆についてインタビュー。生き残りたい奴はシェルターを作れ。ちなみに我家にシェルターはないので、たぶん、僕は生き残れません。

制作:早川書房・協力:石川喬司(毎日新聞社)上原卓郎(産経新聞社)上田彦二(東京新聞社)『誌上構成 世界最終戦争』

 最終戦争をシュミレーション。報復のやりあいで、全部滅んじゃいました。なかなか真に迫って怖い。

岩田宏『頭脳の戦争』

 SF詩。特になにも感じない。

矢野徹『SFらいぶらりい 恐怖をつくる小説』

 第三次大戦もののSF小説の紹介。

高橋泰邦『わだつみ丸は帰った』

 核攻撃を受けた東京に救援物資を運ぶために、わだつみ丸は北海道を出航。途中、黒い飛行機から着氷したアメリカ兵を救出するが・・・・・・。

 なかなか面白い。この人は船物しか書かないのか?題名はまったく違うと思う。帰ってないじゃん。

シオドア・スタージョン『雷鳴と薔薇』

 核攻撃を受けて瓦解したアメリカ。軍基地にいる兵士たちは、次々発狂していく。そこへ、テレビ・スターの女性歌手がやってくるのだが・・・・・・。

 なんだか、女性の様子に『はだしのゲン』を思い出しましたが。基地の中に、秘密の隠し部屋なんかが見つかるところは面白かった。そこから、でかいことが起こるかと思ったけど、期待損。でも、なかなかいいラストだった。

スチュアート・クロート『爆圧』

 原爆戦を生きのびた一人の男が記す手記。

 いい。作者はSF作家というわけではないのですが、それが好結果にでて、丁寧な筆運びと説明もあり、科学的な解説なんかもあまりないので、小説らしい小説になっている。爆発が起きてからのホテルでの生活。舞踏病の蔓延。ギャングの横行。変異する生物など、終末もののすべてが詰まっている。1946年発表の小説だそうですが、今にも通ずる作品だと思います。

ウィリアム・テン『もすこし早く歩いたら?』

 小説家である語り手は、背の小さな「おやじ」の円盤にさらわれて、宇宙人たちの会議に参加させられる。そこで、議題となったのは・・・・・・。

 前の作品とのギャップで、狂騒的な前半についていけなかったのですが、後半は実に面白かった。人間の科学の発展がなにかに操られている、っていうアイデアが僕は好きです。

サイエンス・スクリーン

 うーん、特に見たいものはないなあ。

日下実男『地球物語(26)』

 彗星について。

さいえんす・とぴっくす

 『太陽風を人工衛星発見(米)』の記事に、クラークの『太陽からの風』という短篇を思い出しました。

斉藤守弘『サイエンス・ノンフィクション[4] 文明の死』

 歴史の中の文明の衰亡を論じておられる。

草下英明『スペース・ファンサイクロペディア⑦ゼロの宇宙』

 人間の光の認識と、実際の星の運動の差異を問題にしておられる。

エドモンド・ハミルトン『虚空の死』

 宇宙船の故障で、ある惑星にたどりついた主人公一行は鉱石を発掘するために地下へとドリルを掘り進める。そこで、ドリルは何かに衝突した・・・・・・。

 うーん、これも好きなパターン。見捨てられた都市というか、廃墟。誰もいない街を徘徊するっていいなあ。ただ、最後のオチは余計な気がしましたが。

ローレンス・マニング『銀河は生きている』

 茫漠の空間に浮かぶ無数の島宇宙を征服し、ついに大宇宙の果てをきわめた人類は、そこに驚くべき生物の姿を見た!

 うーむ、早朝に読んだせいか、全然、頭に入ってこなかった。

フィリップ・ワイリー『偶発』

 二人の科学者がスウェーデンのある地域で実験を行おうとしていた。蒼鉛核分裂を利用して、大金持ちになるためだ。ところが、様々な地域にいる科学者たちは雑誌に載った彼らの論文に致命的な間違いがあることに気が付いた。

 一歩間違えると科学はそれを作ったもの自身を壊してしまいますよ、と。最後の滅びの様子が緊迫感があって好きです。

 総評:終末ものが多くてよかった。特にサバイバルがあった『爆圧』が一番よかった。なし崩し的に核保有国が増加している現在、核戦争によって人類が滅びる可能性は上がっているに違いない。北朝鮮みたいな国まで持ってるしなあ。
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