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SF読もうぜ(139) アイザック・アシモフ『ファウンデーションの彼方へ』

img070.jpg 設立から五百年、第一ファウンデーションは今、その力の絶頂にあった。野蛮な状態に逆行した周辺惑星を併合し、死にかけた帝国や恐るべき超能力を持つミュールや謎に包まれた第二ファウンデーションをも打ちまかし・・・・・天才科学者セルダンが打ち立てた第二帝国建設のプランは、順調に進行しているかに見えた。だが、それを信じない人物がただ一人いたのだ!全世界のファンから絶大な支持を受ける巨匠の傑作シリーズ第四弾。

 議会から追放された形で、第二ファウンデーション探求の旅にむりやり出されたトレヴィズ。彼自身のキャラクターは別段魅力的でもなく、主人公として感情移入できるような人物ではない。しかし、彼がいかなる意味で、ファウンデーション、第二ファウンデーションに注目されているのか?という大きな謎が最後まで、こちらを引っ張っていってくれます。

 しかも、人類の起源「地球」の探索という新たな伏線まで現われ、大忙し。
 本来の味である政治闘争も実に面白く、言うことなしの面白さです。特に、第二ファウンデーションでの裁判が、その視点からいうと一番の盛り上がりですね。

 後半ではロボットシリーズとの融合が明かされ始めます。松本零司の『銀河鉄道999』の新シリーズのように、世界を一つに統一し始めるつもりなのか・・・・・・。ファウンデーションはファウンデーションで純粋に語ってほしかったような気もしますが、まあ面白いからいっか。

 ガイアという新たな黒幕の登場。第二ファウンデーションのときに続けて、黒幕の黒幕です。と、いうことは次の作品では黒幕の黒幕の黒幕がでてくるかもしれない・・・・・・。いや、二度あることは三度あるというし。
 次作は『ファウンデーションと地球』。期待大です。


 アシモフの他作品の感想
  『神々自身』
  『火星人の方法』
  『サリーはわが恋人』
  『鋼鉄都市』
  『はだかの太陽』
  『永遠の終り』
  『ファウンデーション』
  『ファウンデーション対帝国』
  『第二ファウンデーション』
  『ファウンデーションの彼方へ』
  『ファウンデーションと地球』
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