SFは、科学を通じた現代社会への賛歌である。
テーマ別のオススメ本を通じて、社会とは何か、生命とは何か、人はどう生きるべきかなどについて考えてみよう。
思い切って言っちゃってもいいですか。
この本、つまんない、と思いました。
まず、上の紹介文があまり好きではありません。。そして、著者との読書傾向の違いがあります。僕はハードSFはあまり読まない。奇想天外な兵器が出ても、それに突っ込む科学的知識がない。だから、科学的なリアリティはまったく重視しません。座談形式(授業形式)の文章も嫌いです。すべての点で、僕の嗜好の逆を行っているのです。
もちろん、入門者向けの本だからしかたないのでしょうが、内容が非常に薄い。SFというのは、シチュエーションに対するフェティシズムだと僕は思っています。けれど、せっかくジャンル分けしてあるのに、この本にはそれが見られない。SFマニア、素人、先生の三人の座談形式で、すべてを相対化しようとしているから、読者に伝わるのはどっちつかずのつまらないメッセージ。
結局、SFが好きでその感動を(頼まれてもいないのに)誰かに伝えるために、こうやって書いている人間からすれば、もっと面白く紹介する方法があるんじゃ?とか、自分ならこう伝えるのに、という悔しさがあるのかもしれません。自分の内部で起きた感動を人に伝えるのって難しいですもんね。
と、なぜだか反省にベクトルが向いてしまいましたが、ともかく、SFって、もっともっと面白いんだよ、とこれを読んだ人にも、自分のSFの感想を読んだ人にも言ってあげたいです。
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