広告は時に、小説より面白い。
本書では、広告コピーの中でも特にストーリー性が強く、詩や短編小説のような世界観で綴られた作品を紹介します。
ブランドメッセージの伝え方を学ぶコピーライターの「教科書」としてはもちろん、ストーリーを味わう「エッセイ・物語集」としても楽しめる1冊です。(帯および「はじめに」より)
最近、広告コピーの本にはまっています。
ストーリーを感じる広告コピーを「家族」「女性・恋」「男性」「人生」「企業」の項目に分けて掲載。ただボディーコピーを載せているだけではなく、ポスターであったり、コピー制作者本人による解説がついており、コピーにのせた熱い思いや社会に発するメッセージが伝えられていて興味深い。
駅や車両内や街頭やテレビや・・・etc。読み流してしまいそうなそれらの中の言葉にハッとさせられたり、ホッとさせられたり、ヘッと鼻で笑ってみたり・・・。でも、いいコピーは心の奥をついて、脳裏に必ず残るもの。
NIKKEIの岡田監督への娘からの手紙には泣かされるし、「あした、なに着て生きていく?」(earth & ecology)には生きることとと着ることの不可分さに気づき、「それでも、前を向く。」(JT)に男の哀愁を感じ、「FOR LOVE OR MONEY?」(NEW BALANCE)に企業の矜持を見る。
世の中のさまざまなコピーの裏には、それを打ち出す人の思いと狙いが詰まっている。
そのことに気づくだけでも、また世界を見る楽しみが増えるというものだ。と思わず感想がコピー調になってしまうくらい楽しい本でした。
PR
COMMENT