珍論文ハンターのサンキュータツオが、人生の貴重な時間の多くを一見無駄な研究に費やしている研究者たちの大まじめな珍論文を、芸人の嗅覚で突っ込みながら解説する、知的エンターテインメント本!(KADOKAWAオフィシャルサイトより)
お気に入りを列挙してみると・・・。
「河原町のジュリー」という伝説的ホームレスの研究。
公園の土手に座っているカップルの観察の論文では「覗きでは!?」という鋭いツッコミが冴えわたる。
不倫男をインタビューし、データ収集。
女子高生と教師の麗しい物語を描いた「コーヒーカップの音の科学」。
共学に変わって男子の目があったら女子の生態はどうなる?という調査。
「元近鉄ファン」の生態調査。
胸の揺れとブラのずれ。
などなど、
どうしてそのポイント?というようなタモリ倶楽部的面白さのオンパレード。誰の頭にも浮かぶ「どうして先生(或いは研究者)はそれを・・・?」という謎を解いていくミステリ的な興奮が各章に立ち昇ってくる。しかし、いずれも読んでいる途中はニヤニヤしていながらも、終わりにはフムフムとうなずいている。それは、学問とは何かというテーマの根源を突いているからでしょう。著者はお笑い芸人でありながら、日本語学者という学究の徒。学問を笑いに変換しながらも、その本質を見失ってはおらず、有難く、何かを教わった気分になれるすてきな本でした。
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