表題作「海から来たドール」は、南洋文化への憧れが表れた作品かな?魅力的な少女が登場します。途中、
ダゴンという名前の怪獣が登場しますが、「トクサツガガガ」に登場する怪獣と同じ名前ですな。
一番のお気に入りは、「
たった一人の日本人」。
なによりこの
画風が好きなのです。伝染病の蔓延でたった一人生き残った日本人の話。コロナ禍の今では心から笑えないけれど、数年前ならゲラゲラ笑いながら読んだかもしれませんね。世の中、ほんとに何が起きるかわからない。
「砲台」はナウシカ的世界観。「海妖」は、怪物が日本画的で好きです。
「たった一人の日本人」を含み、後半の三話のクオリティが高いです。
「妖獣の女王」は太古の地球を支配する一族がよみがえるという話。作中では、香山滋・小栗虫太郎・菊池秀行・夢枕獏などの名前が登場し、その影響下にある作品なので、これらの作家が好きな人には面白いでしょう。
「竜神伝説」は四人のウロコを持つ少年少女が集まって・・・というお話で、とにかくスケールは壮大です。
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