量子コンピュータの実験中の事故で、ネアンデルタールの物理学者ポンターは、クロマニヨンが進化した人類の居る並行宇宙へ転送されてしまった。なんとか無事に故郷の宇宙に戻ったポンターは、女性大使プラットとともにふたたび人類の宇宙へ旅立つ。双方の交流によって、文化や科学などに大いなる貢献がもたらされるはずだった。だが、人類の宇宙では思いもよらぬ罠がポンターたちを待ち受けていた・・・・・・好評シリーズ第二弾
うーん、なかなか面白い。
第一作ほどのインパクトはないものの、おなじみのキャラクターたちが動き回る様子に楽しませていただきました。なにより、メアリとポンターの再開に心が和みました。よかったね。
ただ、三作目へのつなぎという要素が強すぎて、物語も半端に終わってしまい、残念な限り。一作目は一作目で次回への期待を抱かせながらもきっちりと終わったように思えたのに。しかし、まあ、レイプ犯にもお仕置きをしたことですし、一つの大きな問題は解決したわけですから、よしとしましょう(←えらそう)。
なによりこの作品で印象に残ったのは、ネアンデルタールと人類のベッドシーンです。微細にわたり描かれたそのシーンに「おいおいおい」と突っ込みを入れてしまったのは僕だけでしょうか。まあ、お互いの文化の違いを受け入れつつ共存し、愛し合っていくにはどうすればいいのかという本書のテーマをよく表した例としては誠に適切すぎるシーンではあるのですが・・・・・・。・・・・・・あ、あと、ベトナム戦争の慰霊碑前でのポンターとメアリの論争も非常に印象に残っています。戦争ってやっぱり愚かしい。
さて、次巻では、本書のラストで意味ありげにぶつ切れになってしまった「機能停止(クラッシュ)」がメインテーマになるのでしょう。非常に楽しみです。僕にとってはある意味でぶっ飛んでしまった印象の作品でした。
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