1998年春、夜見山北中学に転校してきた榊原恒一は、何かに怯えているようなクラスの空気に違和感を覚える。そんな中で起こり始める、恐るべき死の連鎖! 名手・綾辻行人の新たな代表作となった本格ホラー。(角川文庫HP紹介文より)
じわじわくる怖さ。
本格ホラー。ゲームノベルを恐る恐るやってる感触。でも数倍怖い。
文体がなにも起きていないのに、すでに漠とした不安感を与える。
主人公は気胸に苦しんでいるが、その「痛み」も伝わってきて顔を思わずしかめる。
新本格派のミステリ作家として知られる著者。
徐々に謎が解明されていくその手腕にさすがと思う。解いたら解いたで新しい謎が。
三年三組で起き続ける人死にの悲劇。
この連鎖を止めることはできるのか?(ドキドキ)
鳴海メイは綾波レイのイメージだけど違うかな。
きっと「増えた一人」はあいつなんだろうな。
下巻を読むのが楽しみ。
もう一つ。主人公の名前と神戸での殺傷事件の影響などを見て、僕は中学生の時の衝撃を思い出した。僕と主人公は同年代だ。僕らの世代の心の傷として、あの事件は残ってしまっているんだなと感じた。
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