日本、百姓、金融……。歴史の中で出会う言葉に、現代の意味を押しつけていませんか。「国名」は誰が決めたのか。「百姓=農民」という誤解。そして、聖なる「金融」が俗なるものへと堕ちた理由。これらの語義を知ったとき、あなたが見慣れた歴史の、日本の、世界の風景が一変する。みんなが知りたくて、誰も教えてくれなかった日本史を、中世史の大家が易しく語り直す。日本像を塗り替える名著。
百姓とは農民だけを示す語ではない。
意外や意外。
帯には宮崎駿監督の「教科書で習った歴史とだいぶ違いますね」という推薦文。
「新潮選書売上部数第一位」の文字。私、数字や権威には弱いので思わず買いましたとも。
言葉を通じて歴史を掘り起こす。「日本」とは中国を意識した国号だとか、九州の呼称はいつから定着したのかとか(九州在住なもので興味津々)、知らないことを知るというのはやはり快感。
被差別民がかつては逆に畏怖される存在だったなど、いろいろと考えさせられることの多い本でした。
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