幽霊・テレパシー・透視・念力…。我々を驚かせてきた不可思議な現象の数々は、多くの人に関心を持たれながらも「非科学的」、「オカルト」と否定されてきた。だが、それこそが科学の挑むべき謎だとして、あくまでこれを「科学的」に研究してきた人々がいる。「何がどこまで解明できたのか?」。そして「何が未だに謎なのか?」。明治大学教授が、異端の科学の最先端を案内しながら、「科学とは何か?」の本質に迫る。(新潮新書:紹介文より)
三部立ての構成で超常現象について、科学的見地から語られています。
「反」の部は野次馬根性で読んでいる僕にとっては、そんなに得る内容のないものでした。ただ、第3章に入ってから面白くなってくる。
人は「第4の精神状態」になる場合がある、と。
まず、呼び方がカッコイイのですが、覚醒状態・夢見状態・睡眠状態のどれにもあたらない状態であって、臨死体験や金縛りに遭う人はこのような状態にあるらしいのです。
「半」の部では超心理学の分野での超能力研究について。
様々な実験において、超能力があるかもしれないという統計的結果が出ているらしい、と(詳しくは自分で読んでみてください)。まあ、結局は実験の結果も信じるかどうかになってしまうと思うのですが。
そして、そういう超能力を持っている人については、「第4の精神状態」に入りやすい人が多いというのです。うーん、興味深い。
特にポルターゲイスト現象やコックリさんの科学的解説なんかは面白かった。
ただ、著者の意見としての創造性の追究が間接的に超能力や心霊体験の理解に通ずるというのは首を傾げてしまう部分があります。存在論は水かけ論だという意見には賛成ですが、実はそれを議論したり考えたりすることが、面白いのではないか、そのあわいに人は惹きよせられるのではないかと思うからです。だからこそ、僕もこの本を買ったわけですし。
なかなか面白かった。超常現象と聞くとピクリと反応してしまう方はぜひ。
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