ぼくたちはトリポッドのことを何も知らない。知能を持った機械なのか、それともべつの生物が乗っているのか?敵を知らなければ、反撃することもできない。そして、敵を知る方法はただひとつ―――トリポッドの都市に潜入し、調査し、情報を持ち帰るのだ!危険な任務だ。生きてかえれないかも。でも、だれかがやらなきゃならない。訓練チームから選ばれた、ぼくとビーンボールとフリッツの三人は〈黄金と鉛の都市〉めざし旅立った!
トリポッドを打倒するには、まず相手を知るべし。トリポッドの都市に潜入することとなったウィルはスポーツ大会を勝ち抜かなければならない。スポーツ大会でのフリッツ、ビーンボール、ウィルの三人の奮闘が面白かったです。特にウィルのボクシングは少々興奮しました。
トリポッドの都市では人工重力を発生させていたり、トリポッドの居住惑星の気体が発生していたり、道路が舗装されていたり、その様子がなかなか興味深いものがありました。奴隷のように働かされるウィルとフリッツ。捕らわれの場所で奴隷状態から脱出というのは、冒険ものの王道であり、楽しかったです。そして、変わり者の「主人」とウィルのやりとりにはなかなか緊張感があって楽しかったし、なにより「主人」たちの美術館の様子がやはり胸に一番痛かったですね。
異星生物の生活の不可解さが、そのまま不可解のまま終るのが面白かったですね。互いに理解できない存在はぶつかり合うしかないという宇宙戦争の一つの悲劇というか理屈があって、人間同士の戦争とは一味違う戦争の意味合いを感じました。
帰還の途に向かうウィルとビーンボールの様子で、第三巻は幕を閉じました。フリッツの仇を討つことはできるのか?トリポッドたちを打倒することはできるのか?ドキドキしつつ、速やかに四巻に移行します。
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