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SF素人が空想科学小説に耽溺するブログ。

モラトリアム

   
カテゴリー「ミステリ」の記事一覧

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ミステリの森に迷う⑮ グレアム・グリーン「第三の男」(ハヤカワepi文庫)

作家のロロ・マーティンズは、友人のハリー・ライムに招かれて、第二次大戦終結直後のウィーンにやってきた。だが、彼が到着したその日に、ハリーの葬儀が行なわれていた。交通事故で死亡したというのだ。ハリーは悪辣な闇商人で、警察が追っていたという話も聞かされた。納得のいかないマーティンズは、独自に調査を開始するが、やがて驚くべき事実が浮かび上がる。20世紀文学の巨匠が人間の暗部を描く名作映画の原作。(ハヤカワepi文庫:紹介文より)
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堀啓子『日本ミステリー小説史』

江戸後期、大岡越前の裁判小説が人気だったように、日本人は元来、謎解きが大好きだった。だが、ポーの「モルグ街の殺人」にはじまるミステリーが受容され、国産の推理小説が定着するためには長い茨の道が必要だった。黒岩涙香による本邦初のミステリー、探偵小説でデビューした泉鏡花、『新青年』と横溝正史、社会派という新ジャンルを切り開いた松本清張や「日本のクリスティー」仁木悦子まで、オールスターで描く通史。(中公新書 帯の紹介文より)


ミステリの森に迷う⑬ 栗本薫「絃の聖域」「ぼくらの時代」

昨年、島田荘司の御手洗潔シリーズにはまってしまい、久々にミステリ熱が再燃。
 ミステリ好きの中学生だった僕が当時読んだ好きな作品二つを久しぶりに読み返しました。

 「絃の聖域」は伊集院大介が初登場、そして、「ぼくらの時代」は栗本薫くんが初登場という作品です。二つの作品には、おなじみの山科警部が登場。両作品とも芸とテレビ界というある意味閉鎖的な世界で起こる世界を理解できず、警部は困っています。

 SF・ミステリー・ファンタジー・耽美小説・・・など、ボーダーを取り払い活躍した作家ならではの語り口や遊びがあってたいへん読んでいて面白かったです。
 例えば、

  バンド名が萩尾望都のマンガ『ポーの一族』
  ライブハウスの名前が「シャンブロウ」
  「ウルフガイ」「長髪族の乱」「光瀬龍」などの名前の登場

などSFファンにとっては楽しいのではないでしょうか。

 そして、中島梓として、評論家としても活躍した鋭い視線。特に「ぼくらの時代」では、親世代・その間に挟まれた世代・「ぼくらの」世代と人間を書き分けているのは、すごいなあと思ってしまいます。

 正直、「絃の聖域」の内容は同時期に読んでいるのにも関わらず覚えていなかった。冒頭のシーンには正直、中学生の僕はこんなものを読んでおったのかと思ってしまいました。対照的に「ぼくらの時代」は細部まで覚えており、特にラストシーンには思い入れがあり、読んだのは15年以上も前のはずなのに、よく覚えておるなあと自分に感心してしまったくらいです。と、いうより、この作品にそれだけの力があったということなのでしょう。

 両者ともミステリとしての力を持った作品でオススメです。読んでらっしゃらない方はぜひお試しあれ。今度は途中で挫折してしまったグイン・サーガでも読もうかな!

ミステリの森に迷う⑫ 黒岩涙香『幽霊塔』

 奇妙ないわれのある「幽霊塔」を元検事総長の丸部朝雄が購入した。「幽霊塔」には、丸部家の先祖が莫大な財宝を隠したといわれ、精巧なからくりが施されており、その複雑なからくりのせいで主人は塔の中で死んだといわれている。塔を訪れた朝雄の甥の丸部道九郎は、無人のはずの塔に入り込んでいる美人と出会う。彼女は塔の時計の螺子の巻き方を知っており、それを塔の主人である朝雄にだけ知らせたいという。彼女の左手は長い刺繍入りの手袋で覆われており、顔は仮面のような印象だが美貌はこのうえない。その女性秀子はその後、三年前にこの幽霊塔で起きた殺人事件の加害者の墓に参っていた。怪しみながらもその女性を夕餉に招待した道九郎。ここに、奇々怪々な事件が幕をあげることとなる・・・・・・。

ミステリの森に迷う⑪ コナン・ドイル『シャーロック・ホームズの事件簿』

 端正で知的な顔の背後に地獄の残忍性を忍ばせた恐るべき犯罪貴族グルーナー男爵との対決を描く『高名な依頼人』。等身大の精巧な人形を用いて犯人の心理を撹乱させ、みごと、盗まれた王冠ダイヤを取戻す『マザリンの宝石』。収集狂の孤独な老人がその風変わりな姓ゆえに巻込まれた奇妙な遺産相続事件のからくりを解く『三人ガリデブ』。ますます円熟した筆で描く最後の短編集である。

ミステリの森に迷う⑩ コナン・ドイル『シャーロック・ホームズ最後の挨拶』

 引退して田舎に引籠もっていたホームズが、ドイツのスパイ逮捕に力を貸す、シリーズ中の異色作『最後の挨拶』。ほかに、一人暮らしの老婆のもとに塩漬けの耳が送られてくる『ボール箱』、姿を見せない下宿人と奇妙な新聞広告の謎を解く『赤い輪』、国家機密である特殊潜航艇の設計図の盗難をめげってホームズ兄弟が活躍する『ブルース・パティントン設計書』など全8編を収録。

ミステリの森に迷う⑨ 筒井康隆『フェミニズム殺人事件』

 南紀・産浜の高級リゾートホテル。待遇、料理が抜群で、選ばれた紳士淑女だけが宿泊できる。作家・石坂は執筆のため、このホテルに滞在した。夜ごとのディナーとお洒落な会話、滞在客は石坂の他五名。会社役員夫妻、美貌のキャリアウーマン、地元の名士、大学助教授だった。サロン的雰囲気、完全密室の中で、三人が次々と殺された――。奇抜なトリックの謎を解く、本格推理長編。

ミステリの森に迷う⑧ コナン・ドイル『恐怖の谷』

 ホームズのもとに届いた暗号の手紙。時を同じくして起きた暗号どおりの殺人事件。サセックス州の小村にある古い館の主人が、散弾銃で顔を撃たれたというのだ。事件の背後には、宿敵モリアティ教授の影が垣間見える――操作に当ったホームズが探り出したのは、20年前のアメリカに端を発する、恐怖の復讐劇だった。推理、冒険、恋、友情を描ききったホームズ・シリーズ最後の長編。

ミステリの森に迷う⑦ コナン・ドイル『シャーロック・ホームズの帰還』

 自ら歴史小説家と称していたドイルは『最後の事件』をもってホームズ物語を終了しようとした。しかし、読者からの強い要望に応え、巧妙なトリックを用いて、滝壺に転落死したはずのホームズを「帰還」させたのである。本編はホームズ物語の第三短篇集で、帰還後第一の事件を取上げた『空家の冒険』をはじめ、『六つのナポレオン』『金縁の鼻眼鏡』など、いよいよ円熟した筆で読者を魅了する。

ミステリの森に迷う⑥ モーリス・ルブラン『怪盗紳士ルパン』

img230.jpg 大西洋を行く客船プロヴァンス号に無線が入った。《貴船にルパンあり。一等船客、金髪、偽名はR・・・・・・》あの怪盗紳士がこの船に!いったい誰がルパンなのか?船客たちは恐怖と興奮に沸きたつが――世界に知らぬ者なきヒーローが誕生した記念すべき「アルセール・ルパンの逮捕」など、傑作九篇を収録。ルパンの前にルパンなく、ルパンの後にルパンなし。変幻自在、神出鬼没、快刀乱麻の怪盗の活躍を、最新訳で贈る第一弾

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