N大学理論物理学研究所助手の野々村は、ある日、研究所の大泉教授とその友人・番匠谷教授から一つの砂時計を見せられる。それは永遠に砂の落ち続ける砂時計だった!白亜紀の地層から出土されたというその砂時計の謎を解明すべく発掘現場へ向かう一行だったが、彼らは知る由もなかった―――その背後で十億年もの時空を超えた壮大な戦いが展開されていようとは。「宇宙」とは、「時の流れ」とは何かを問うSFの傑作。
うーん、深い。
深いが抽象的すぎて、よくわからない部分も多々。僕の頭が悪いのか。
構成的にも少しよくわからない部分があったりして、なんだか深淵なのは雰囲気でわかるけれど、わかったようでいて、実はわからない。そもそも時間というものがいまだ実感として、なにかがわからないんだよねー。これはなにかの本で読んで勉強せねば。
思ったよりもSFしていたんでびっくりしたのですが、解説で大原まり子氏がいうように、なんだかワイド・スクリーン・バロックみたいだなあという感じが読んでる途中にはありました。そこまで強烈なヒーローが登場するわけではないのですが。いろいろなガジェットの使い方とか、それっぽいなあと思っただけですけれど。
途中で祖国が沈んだ「さまよえる日本人」なるものが登場するのですが、そこはさすがに食い入るように読んでしまいました。ジャップガなまって、ヤップと呼ばれているようですが。『日本沈没』の第二部も読まないといけないんですけどねえまずは第一部を復習で読まないといけないのが、少しおっくうかな。
少し、構成的に破綻がきているようなそんな気がして、後半はあまり身を入れて読めませんでしたが、オールタイムベストに挙げられる作品なので、僕の誤読の可能性が高いです。最後の方は少し感動する部分もありましたが、やはりちょっと曖昧でつかみきれない印象がぬぐえませんでした。ああ、だから、「深い」と思ったのかな。とりあえず、十年後くらいに再読したら理解できているように、自分の経験を深めたいと思います。
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