日野啓三『二十一世紀の夢 呪術からの解放』
政治をコンピュータに任すことで、政治という呪術からの解放が成功した話。まあ、よくは聞こえます。
○
ロバート・A・ハインライン『不適格』
地球では不良とみなされ、宇宙空間の開拓へと行かされた青年たち。しかし、そこでリビイは意外な才能を発揮する。
こういうビクビクした青年が、実はすごい才能を持っていて・・・・・・的なお話は、好きなので。主人公に感情移入しちゃうんだよね。認められたいっていう願望が僕は強いのかな。
○
光瀬龍『決闘』
東キャナル市専修学校の三年生たちは、下級生の女に手を出した市経営科の一年生にヤキを入れようと出かけていった。
ヤンキーものですか?不良が、狂気的ともいえる精神を持ったオキに、やられていくのがこの上なく爽快です。こういう不良を普通の子がボコボコにする話が好きなんですよねえ。
△
キャサリン・マクリーン『虚像』
軍情報部付の無電暗号解読員のナゼンは、宇宙船からの電波を受け取った。
うーん、結末がよくわからなかった。ご飯食べながら読んだのがいけなかったか。
◎
小松左京『卑弥呼―邪馬台国始末記―』
邪馬台国は九州と近畿とどちらにあったのか?タイムマシンにのって、それを確認すべく彼らはタイムマシンで過去へとさかのぼったのだが・・・・・・。
面白かったです。日本に流入してきた渡来人だとかは、よく時間もののテーマになるのですが、けっこう好きなんです。日本の政治機構の変遷の様子が、外国の思想を取り入れた復古的なものだというのも、大きくうなずけました。これらの思想的な面が面白いのも、小松SFの特徴だと思います。
新着SF映画誌上紹介 シネマスコープ・総天然色アライド・アーチスツ配給 人類SOS!六月下旬公開予定
ウインダムの『トリフィドの日』を映画化した作品。また、ストーリー全部書いてあるんだけど・・・・・・。これはビデオ屋にあるので、借りることになると思います。
大伴秀司『SFを創る人々 その3 手塚治虫氏』
虫プロの写真が出ています。うろおぼえですが、柴山努さんも、富野監督もたしか、ここの出身でしたよね?
手塚さんは現在、『鉄腕アトム』を必死に作っています。
草下英明『スペース・ファンサイクロペディア22 天界に至る門』
日本での天文観測所の紹介です。
手塚治虫『SFファンシー・フリー』
地球は最終戦争によって絶滅。しかし、一隻の宇宙船が地球を逃れて金星に到着したが・・・・・・。
来号に続きます。
さいえんす・とぴっくす
海を飛ぶホテル(ソ連)水中翼船のホテル・・・・・・。お金持ちしかいけないよ。
○
マレイ・ラインスター『死都』
原始人の遺跡で発見した一本のナイフのために、マーシャルは科学者としての地位を失った。そのナイフはステンレス・スチール製だったのである。そこには、いかなるものが住んでいたのか?
オーパーツの物語。いろいろ気になる部分はあるのですが。そんなに高度に発達した文明が、たかだかナイフを何本も落としていくのか、とか、そんなに頭が悪いのか?とか。でも、まあ、面白いです。
日下実男『海洋物語』
前号の続きで航海士のお話。面白いです。
○
『過去に行った小さな人』
一寸法師をSFに翻訳。
面白いけど、話を現実に戻してしまうラストは嫌いなので。子どもが物語の細かなところに突っ込むのがいいです。親指姫と結婚したのが、一寸法師であるという説が面白かった。
SFでてくたあ
岩崎書店の『少年少女宇宙科学冒険全集』が近く完結。ミルトン・レッサー『宇宙大オリンピック』ちょっと読んでみたい。
エドモンド・ハミルトン『時果つるところ』
ある朝、ミドルタウンの上空で超原子爆弾が炸裂した。ところが、ミドルタウンはどこも変ったところがない。しかし、実は彼らはとんでもない未来に町ごと吹き飛ばされていたのだった!
面白いですぜ!実は『漂流教師』の元ネタはこれなのでは?と思いました。町ごと未来に吹き飛ばされ、そこは誰もいない死の世界・・・・・。これからいったいどうなるのか気になります。
総評:今月のベストはハミルトン『時果つるところ』。短篇では小松左京の作品がよかった。
人気カウンターのコーナーで四月号の順位発表。①表面張力 J・ブリッシュ②時の顔 小松左京③銀河帝国(第三部前) I・アシモフ④子供が泣いている J・D・マクドナルド⑤火星で最後の・・・・・・ 豊田有恒
この号は読んでないので、残念。
PR
COMMENT