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SF素人が空想科学小説に耽溺するブログ。

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SF読もうぜ(25) 『S-Fマガジン』1961年2月号 一周年記念特大号



1961年2月号


アイザック・アシモフ『うそつき』

 読心能力を持つロボットが偶然誕生し、科学者や技術者はその原因をさぐるべく、それぞれロボットと会談するのだが・・・・・・。

 再読になりますが、やはり面白い。ロボット法が問題になっているので、シリーズものをいきなり載せるのは不適切な選択だったのでは?といらぬ心配をしてしまいますが。

×リチャード・マティスン『テスト』

 ある年齢を迎えた老人はテストを受け、それに不合格となれば、強制的な死を迎えなければならない・・・・・・。テストを前日に向かえた老人を持つ家庭で、息子は胸を引き裂かれるような思いに囚われている。

 祖父と同居している身なので、この話に対しては強烈な拒否感を持ってしまいます。その面白さは頭ではわかるのですが・・・・・・。自分の環境が違えば、面白いと思えたかもしれません。

アイザック・アシモフ『SF成功の要諦』

 SF詩。

 これはなにかの短編集に収録されたのを読んだことがありますが、本気なのか、諧謔なのか、正直言うと、いまいちわからないところがあります。

岡俊雄『SF映画展望13 日本のSF映画 その1』

 「ゴジラ」以下、怪獣映画がたくさん取り上げてあって、昔、怪獣事典を必死にめくった身としては、楽しかった(メガヌロンとか、懐かしい!)。

SF資料室

 「SFの源流をたどり、SFに影響を与えたあれこれの要素をたぐり、現代SFの持つ複雑な性格の、よってきたる所以のものを、皆さんと一緒に考えてみたい」というコーナーです。

筒井俊隆『消去』

 人間の棲むには厳しすぎる環境の惑星にたどり着いた人々はある生き方を選択する。脳髄だけになって、電気刺激だけで、二十世紀頃の生活を再現し、幾度も人生を繰り返すのだ。ところが・・・・・・。

 まさに映画『マトリックス』の世界を先取りしています!脳みそだけっていうのと、機械が発電するために人間を・・・・・・っていうのは別物ですが。バーチャルな世界を生き、バーチャルな人格を愛し、肯定するっていうのが、まあ、違うところですが、そういう倫理的な部分っていうのは時代と共に変化するものですがねえ。いや、けっこう衝撃な作品でした。この人は筒井康隆さんの弟さんですね。筒井康隆氏の名前が初めてこの雑誌に登場しています。

ダニエル・キイス『アルジャーノンに花束を』

 知能指数68のチャーリー・ゴードンは、外科手術を受けて、ぐんぐん知能指数が上がっていくのだが・・・・・・。

 1960年最優秀短篇受賞作、らしいです。言わずと知れた不朽の名作ですね。長篇版も短篇版も読んではいましたが、何度読んでもいいです。友達にいい本がないかときかれたときには、まず、この本(長篇版ですが)を薦めます。

日下実男『地球物語』

 旧人やホモ・サピエンスの登場について。

さいえんす・とぴっくす

 食肉の改造法という項目で、ある種の酵素を作用させれば、最高級の肉と変わらない味になるとか・・・・・・。その酵素を下さい。

ゲオルギー・グレーウィッチ『創造の第一日』

 灰緑色のその巨大な球体は漆黒を背景に揺らぎも見せずに浮かんでいた。一瞬ののち、虚空に微塵と砕け散るおのれの運命も知らぬげに・・・・・・。

 うーん、ソ連SFはなんだか苦手なのかもしれない。個人的な欲望よりも、全体的な幸福が重要視されるからだろうか?

Y・アルツタノフ『電車で宇宙へ』

 電車で宇宙へいける可能性を論じる。宇宙に中継点を作って、そこへ電車で向かう。蜘蛛の糸のような索を張り巡らし、途中からは遠心力で自然に登っていくそうだ。『銀河鉄道の夜』とか、『銀河鉄道999』をイメージできて、楽しい。

アイザック・アシモフ『インテリよ、休戦せよ』

 「むかし、ギリシャの哲人は抽象思惟を実証的研究より高級なものとした。今日のインテリにも科学を文学より低級なものと考える癖がないだろうか?」ということですが、アシモフと僕とはまったく意見が合いませんな。

佐野洋『かたつむり計画』

 友人の研究員が、性転換のできる薬を開発した。主人公はそれを利用して、日本軍の上層部に取り入り、奇妙な計画の重要な部分を担当するのだが・・・・・・。

 これも、女性が読んだら憤激しそうな内容ですが。女性を性転換させて、男性にし、軍隊に入隊させる。戦争に勝った暁には、今度は男性を女性にして(一度薬を投与すると、抗体ができて元の性に戻れなくなるため)、子供を生ませるという壮大でアホな計画。

S・Fらいぶらりい

 イギリスの作家サーバンの『角笛の音』という小説の紹介。

アーサー・C・クラーク『地中の火』

 地中を透かして見ることのできる装置を人類は発見した。そこで、彼等が見たものとは?

 クラークの短篇はほとんど読んでいるので、再読ばかりなのが辛いところ。しかし、面白いのは、何度読んでも面白いです。

ロバート・A・ハインライン『宇宙の戦士 連載第一回』

 18になった年、ジョニーは軍隊に入隊し、地球を脅かす敵たちと戦うことになった。

 なんか、既視感があると思ったら、これはバーホーベンのバカ映画『スターシップ・トゥルーパーズ』の原作なんですね。後半の軍隊の様子はキューブリックの名作『フルメタル・ジャケット』を想起させます。軍隊ってどこでも一緒なんだなあ。

ディヴィット・カイル(文)エド・カーチャー(画)『宇宙生物園』

 うーん、宇宙人を見物する動物園の話なんですが、あまりいい感じはしないなあ。

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