この作品は恐怖マンガの大御所楳図かずおの手によって、昭和四十七年から、昭和四十九年まで『少年サンデー』に連載されました。名作の呼び声高い作品ですが、冷静に考えると突っ込みどころがおおいです。というか、
突っ込まないと心が痛くて読んでいられません。
翔の通う大和小学校が朝のホームルームの時間、突然、地震に襲われます。しかし、それはただの地震ではなかったのです。実は学校全体が未来へタイムスリップしてしまったのでした。周囲は文明も滅び去った荒漠とした大地のみ。これから、どうやって生き延びればいいのだ?というお話です。
今日はネタバレ全開です。
まず、タイムスリップしてしまったことがわかった子供たちがパニックになったため、それを沈静化するために、一人の教師が
自らの息子の腕をガラス片で刺します。ひい~。
給食を届けてくれる普段はやさしいはずのおじさんが食糧を独り占めするために
拳銃や包丁を持って襲いかかってきます。「関谷さまと呼べー」。ひい~。
教師の一人の気が狂ってしまい、
教師全員を殺害。その後、生徒まで毒牙にかけようとします。ひい~。
どうしたことか、低学年の子供たちが「ここから飛び降りればパパやママの許に帰れるんだ」と考えたらしく、
屋上から次々に飛び降ります。「鳥になるんだ」。ひい~。
怪虫という
どう見てもザリガニみたいなやつが鋏を振りかざして襲ってきます。ひい~。さらにその幼虫も襲ってきます。ひい~。
さらに
ペストが流行し、子供どうしの戦争が始まります。ひい~。
未来キノコを食べると
未来人類に変身してしまいます。さらに未来人類が攻めてきます。「ふるさと」を歌いながら迎撃するその表情は歌のほのぼの感とのギャップが凄すぎて、一見に値すると思います。ひい~。
その未来人類さえ、一口で呑み込んでしまう恐ろしくでかい生物が登場。しかし、この生物の本当に恐ろしいところは、
その後まったく登場せず、本編にはまったく関係がなかったというところではないでしょうか。ひい~。
ほかにも、
麻酔なしの盲腸手術とか、翔のお母さんのアレっぷりとかありますが、個人的に一番大声で突っ込んだのは、ダイナマイトを仕掛けた真犯人が名乗り出たときでしょうか。
お前かよ!
まあ、とにかく読んだことのない方は読んでみてください。たぶん、
「満へぇ」ならぬ「満ひい~」に近いポイントが出るのではないかと思います。PR
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