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SF素人が空想科学小説に耽溺するブログ。

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SF読もうぜ(185) 『S‐Fマガジン』1965年7月号

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1965年7月号


『限りなき明日』

 不老薬が発明された未来。老人はそれ以上老いず、そして、ニューヨークのある一家では、年長の老人が絶大な権力を握っている。

 読んでいて胸が悪くなるお話ではあるのですが、まあ、面白いです。特に刑務所に行ってからが面白い。

キャサリン・マクリーン『雪だるま効果』

 はじめそれはたんなる編物愛好者クラブだった。だがそれが、いつか坂をころがる雪だるまのように、ふくれにふくれて・・・

 わたくしは人文学部出身だから、実用的な学問というものにはコンプレックスをもっていますから、この教授の気持ちよくわかります。エスカレートしていくところが好きですねえ。

眉村卓『時間と泥』

 無限の時間と泥とのなかに、思考と肉体との関連をうしなったカポンガたちは蠢いていた。無為と絶望だけとを友として―――

 異星人に感情移入するというのは不思議な感覚です。SFはその不思議な感覚が楽しいです。

小松左京『果しなき流れの果に』

 とばしやした。

筒井康隆『東海道戦争』

 感想はあとで。

伊藤典夫『SFスキャナー』

 メリルの年刊傑作集の紹介の続き。

大伴昌司『トータル・スコープ』

 『ウルトラQ』を主に紹介。楽しそう。

さいえんす・とぴっくす

 二十一世紀の道路、磁気道路(米) まだ見たことないなあ。

大伴昌司『ルポルタージュ・東海村―SF作家クラブ現地報告―』

 報告自体は真面目なものです。エピソードを読みたかったなあ。

まき・しんぞう『五月の晴れた日に』

 完ぺきな調和と秩序―――それこそが、人間のついに獲得しえた究極のものだった。だがそこには何かが欠けていた。何かが・・・

 これは小松左京さんですね。同題の短編集も読んだことがあります。やはり、ラストが面白い。

SF DETECTOR

 石原藤夫さんの『高速道路』が紹介されている、これ読んでみたいんですよねえ。

星新一『災害』

 ケイ氏は普通の男性だった。週刊誌のページの間から、それが現われなければ。

 これもSF界の動向に反応したのか、編集長の要請なのか、マスコミものですね。八月増刊号につながる流れができています。

C・L・ムーア『美女ありき』

 人びとの記憶の中で、ディードリは無類の美女だった―――今は、光りかがやく金属のグロテスクな人形にすぎない彼女だが・・・・・・

 なかなか好きです。ディードリの努力といったものには頭が下がりますね。内容と連関して、オペラ調のお話です。

 総評:ベストは『東海道戦争』。日本のSF史に燦然と輝く作品です。あとは、『雪だるま効果』がよかったですね。こういった社会を描くSFが好きです。
 人気カウンター①世界の終末②果しなき流れの果に③五次元カタパルト④最終進化⑤流砂2210年 うーん、この号は図書館になかったので、わかりません。

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