本日は現在『絶対可憐チルドレン』を『週刊少年サンデー』に連載中、
椎名高志先生の『[有]椎名百貨店』。1990-1991『週刊少年サンデー増刊号』連載作品に幾つかの作品を加えたもの。
椎名高志の放つバラエティ豊かな読みきり・連作を収録した短編集。
知性を持った生物兵器ネズミが女の子の元に逃亡し、ペットになるお話(「ポケットナイト」)や、突如として自分の身を守る忍者の姉弟が現れ苦悩する少年の話(「乱破S.S.」)など藤子・F・不二雄先生を思わせるようなシチュエーションのSF(すこしふしぎ)な世界を体験できる短編集。
特にお気に入りは「電化製品(アンドロイド)に乾杯!」。ロボットが普通に家電販売店で買える近未来、売れ残りのアンドロイド、ミソッカスは
ドジッ娘だが「一生懸命」がプログラムされた人間臭い製品。店に訪れた青年は並み居る優秀なアンドロイドたちを退けて彼女にほれ込むというお話。『GS美神極楽大作戦!!』へと続く
人外娘への偏愛がすでに発揮されています。
他にもタイム・ホールを使って恐竜を未来へ送り込む話や、人類と異星人とのファーストコンタクトを異性との始めての交際と重ね合わせて描く「はじめてのおつきあい」などセンス・オブ・ワンダーに満ちていて、そのうえ思わずほろりときちゃう
ちょっといい話を読むことができます。
巻末には「Dr.椎名の教育的指導」「のんぽり魂」を収録。デビュー作とは思えないほどのクオリティー。椎名高志のギャグセンスとSFへの愛が炸裂した四コマです。こちらもオススメ。本表紙やそでのオマケ四コマなどサービス精神に満ちた一品でもあります。
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