重苦しい絶望に沈みきったゴースト・タウンさながらの鉱山町-そこには、陰気で閉鎖的な人々が住みついていた。女教師ヴァランシーが赴任したのはそんな町だったが、そこに思いがけぬ秘密があった。この人々こそ宇宙を旅する途中で遭難し、地球に散らばった遠い星の種族、そして、超能力さえもつ《ピープル》だったのだ!子供たちは厳しい種族の掟に縛られ暗い日々を送っていたが、かたくなな彼らの心も、やがてヴァランシーにだけは開かれていく・・・・・・。普通人への願望と母星へのノスタルジアとの葛藤の間で生きる《ピープル》の姿を、女性らしい筆致で描く感動の名作!
うーん、作品紹介が正しい内容を伝えているのかどうか疑問ですが。
幾つかの短篇を並べて構成された物語。ものすごく中途半端に切れてしまっていますが、残りは続編に期待。収録作は『アララテの山』『ギレアデ』『ヤコブのあつもの』『荒野』『囚われびと』『ヨルダン』。
一番気に入ったのは不良少年更正物語『囚われびと』。いい話やー。
ただ、多少独善的なところがあるのが難といえば、難ですねえ。読んでいて、児童文学的なところを感じるのですが、まあ、学校の先生が書いている物語なので。登場人物には学校の先生が多く、内容も少しお説教が多い。《ピープル》には学校の先生の比率が異常に高いです。
超能力の使い方も悪用がまったくなくて、ピカレスクが好きな自分には少し物足りないかなあ。でも、空を飛んで雲海の上で月を見るなんて描写はよかったです。
いい話が読みたい人はぜひ。
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