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田口トモロヲ対楳図かずお 『神の左手悪魔の右手』

 人間の悪意を夢で予知する不思議な力を持つ少年ソウ。ある日、ソウの夢に現れた一人の男。彼は寝たきりの娘に自作の絵本を読み聞かせているが、その絵本には少女たちの惨殺された姿が描かれていた。やがて悪夢は現実となり、ソウの身体にも異変がおきる。ソウの姉イズミは弟を救うため、夢に出てきた男を捜しに行くが…。原作楳図かずお、主演渋谷飛鳥で贈る衝撃のスプラッター・ホラー。

 面白かったぞお!!!!!!

 日本のホラー映画を観るのも久しぶりなのですが、海外作品にはない陰湿さがあっていいんですよねー。しかも、今度はあの楳図かずおの最高傑作、『神の左手悪魔の右手』が原作。しかも、『黒い絵本』がメイン・ストーリーになっていると聞けば見ないわけにはいかんでしょう!

 で、冒頭、女の子が鉤状のもので首から吊り上げられて死亡・・・・・・。その女の子に感覚がリンクしているのか、ベッドで寝ている想くんの喉元から血が噴出します。原作では、お姉ちゃんの目から鋏だったんですが・・・・・・。さすがに、映画では無理だな・・・・・・。

 『錆びたはさみ』のイメージからか、鋏を持った医者が現われ、ギャグボールをつけられて、寝台に縛り付けられた見知らぬお姉さんが、お腹の皮を鋏でジョキジョキ切られている・・・・・・。「いや~!!」と思わず叫びました。直視できねーよ!で、結局、やっぱり、夢でした

 この映画の主役は田口トモロヲさんです。プロジェクトXのナレーターとして有名な方。ところが、そんなイメージを宇宙の彼方まで吹き飛ばしてくれるような怪演。幼い女の子の足を折って監禁し、女の子に黒い絵本を読んできかせるために殺人を繰り返す「パパ」の役です。
 パパの読んで聞かせる絵本がこれまたすごいです。そのストーリーの流れが。

 捨てられた人形は拾ってくれる人を待っていました。→しかし、拾ってくれる人はなかなか現われてくれません。→でも、ようやく、彼女を拾ってくれる女の子が現われました。→お人形さんは女の子が大好きになったので、女の子を殺してしまいました。

 
最後の一文がまったく理解できません。

 途中、山小屋のようなところで、登山途中の二人の女の子が殺されるのですが、斧で首を真っ二つ。かでなれおん演じる女の子は、毒入りケーキを食わされ死亡。原作では、ここで、「斧で頭を叩き割られたくなかったら、毒入りケーキを食え」という究極の選択を迫られるシーンがあるのですが・・・・・・。

 最終的に、トモロヲ様は雑巾状に絞られて、血をぶちまけて、最強状態になった想くんにやられてしまいました。トモロヲさん、最後まですごい演技だったのですが、僕の印象では、途中に登場した楳図先生のナチュラルな怪しさにもっていかれていました。楳図先生、やっぱり、あなたはすごい人だ。

 公式サイト 本ブログの原作の紹介記事

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