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海外古典を読む② ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』

img214.jpg ある昼下がりのこと、チョッキを着た白ウサギを追いかけて大きな穴にとびこむとそこには・・・・・・。アリスがたどる奇妙で不思議な冒険の物語は、作者キャロルが幼い三姉妹と出かけたピクニックで、次女のアリス・リデルにせがまれて即興的に作ったお話でした。1865年にイギリスで刊行されて以来、世界中で親しまれている傑作ファンタジーを金子國義のカラー挿画でお届けするオリジナル版。

 なかなか面白かったです。

 でも、翻訳って難しいんだなあっていうことがよくわかります。特に「イセエビのダンス」の章は訳者の苦心のほどが見えます。グリフォンのセリフ。

 「なんならもっと教えてやれるぜ。タラってどうして魚へんに雪って書くかわかるか?」

原文の英語はどのような感じなのでしょうか。気になります。解説ではそういうことを書いてほしかったですね。物語の成立年代やどのように人々に愛されてきたか、とか普通の解説が読みたかったです。そういうのを嫌ってこういう形にしたのでしょうけれど。挿画ももっとポップなほうが好みでした。

 物語にはナンセンスなギャグなんかが詰め込まれていて、楽しめます。ファンタジイ的な自由な発想や異常な事態も楽しいです。アリスが大きくなったり、小さくなったりするおなじみの場面はもちろん、チェシャ猫の消滅とかいろんな生き物と喋れたりなどのシチュエーションがよかったです。

 続編の『鏡の国のアリス』もさっそく読んでみたいと思います。「ボロゴーヴはミムジイ」はそっちのほうに出てくるのかな?
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