今日は佐々木倫子『林檎でダイエット』。1985~1987年、『エポ』『はなとゆめ』に掲載。併録に『コミック・フェスティバル』シリーズ(1980・1982年作品)。
姉の雁子は就職浪人。妹の鴫子は塗装工芸専攻の大学生。そんな二人暮らしの浅野姉妹の少しおかしな生活を描く短篇シリーズ。
収録されているオマケマンガに描かれているように、どうやらこれは佐々木倫子と妹さんをモデルにして描かれた物語のようです。佐々木姉妹のお話は古くは『忘却シリーズ』や『動物のお医者さん』、最近では『Heaven?』のあとがき(『漂流教室』の
未来人類のところを読んでいてカニが食えなかった話)でも読むことができますね。あの感じをフィクションにした感じです。フィクションなので誇張され、話を膨らました部分が多いのでさらに面白い、と。
併録作はデビュー作『コミック・フェスティバル』。
大学のサークル、マンガ研究会『カデューシャス』の参加するコミック・フェスティバルに出品する同人誌にイラストを載せることになった高校生隆。彼は周囲の人間に自分が乙女チックな絵を描くことがばれたくない。しかし、そこに目をつけた『カデューシャス』の面々は・・・・・・・。
女装マンガです。隆君は自分の思い人(
レズの)柴田さんのために女装します(そして玉砕)。しかもその写真をネタにゆすられるという被虐キャラっぷり。そして、続編でも女装させられるという極めつけ。
漫研を舞台にしている佐々木倫子としては珍しい雰囲気のマンガで、浅野姉妹シリーズと併せておすすめです。
ところで、巻末そでの「作品かいせつ」ではシリーズ「第一弾!!」と書かれてはいますがこの後、『動物のお医者さん』が人気爆発し、続編が出る様子はまったくありません。
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