あまりに強すぎるため練習相手がいないという日の出商業高校柔道部。その練習試合を全力学園が(校長どうしが親戚という理由で)受けることになった。しかし、全力学園柔道部は部員が壊されるのが嫌で臨時の部員を入部させ生け贄を捧げることになった。それを引き受けた男・・・。あらゆる場面で
自ら墓穴を掘りまくる堀田戊傑。そして、彼の元に集められた四人。
完全なる素人が強豪相手にどう戦うのか?(
ネタバレ注意です)
えー、結果からいうと
戦ってません(泣)。彼らが決心を固め、学校に乗り込んできた日の出商業柔道部の元へ行くと、
すでに全力学園女子柔道部の女の子たちが倒しちゃってました。第一部は自分たちで掘った墓穴の中に白骨として全員入ってしまうという堀田の心象風景(?)で終わります。
そして、第二部へ。
着ぐるみ宇宙人の侵略が始まります。ここで堀田の仲間になるのは
チャックを開ける程度のサイコキネシスを使う
エスパー少女。さらに
ロボットまで登場。なにかが島本先生の中で起こってしまったのか唐突な展開に。
第二部突入前の編集者との会話で島本先生はこう語っています。
編 で、第二部はどうなるんでしょう?
島本 (空を見上げている)・・・ああ、青い!!なんて青い空だ!!
(島本塾『少年キャプテン』93年3月号より)
・・・
なにも考えていなかっただけのようです。ちなみに島本先生はあるインタビューで「
高校生にとって柔道の試合もエイリアンが攻めてくるのも同じようなもんだ!」と力強くのたまっておられます。
こう書くと勢いだけの作品に思われてしまうかもしれませんが、その勢いがハンパじゃないのが島本マンガです。例えれば、高速で走っている車がその勢いでカーブから飛び出してしまい、
そのまま宇宙まで飛び出してしまったくらいの勢いです(伝わりますでしょうか?)。
最後に今作一番の名言を。
わかってはいるが、わかるわけにはいかんのだ!
エスカレートした屁理屈が、不思議と魂を震わす真実に置き換えられてしまう。つまらない真実を信じるより、華麗な屁理屈を信じたいじゃありませんか。
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