異才筒井康隆の
漫画作品集。自らの作品を漫画化したもの、漫画だけのオリジナル作品など、22篇と著者自身の解説を収録。
SFと漫画は非常に近しい存在です。小松左京もモリミノル名義で昔、漫画を描いていましたし、日本のSF創成期には手塚治虫が多大な貢献をしています。
そして、筒井康隆も漫画を描いていました。少年時代には漫画を雑誌に投稿していましたし、エッセイでもナンセンス漫画や戦中に読んでいた漫画のことなどを書いておられます。
そんな筒井康隆の漫画全集。感想を一言で表せば「
なんかスゴイ」。
ヘタウマな絵柄にシュールなストーリー、
首が飛ぶ残酷描写、
食人・・・・・・。
怖いよー。怖いけど面白いのだ、これが。
小説家の描いた世界を、作者自身が視覚化してくれたわけだから、自分が作品に抱いていたイメージと比べてみるのも一興。漫画においても実験的なことをしているのを確認するのも一興。
『急流』や『筒井順慶』、『アフリカの爆弾』などの名作を別の形で楽しめます。筒井康隆ファンと普通の漫画に飽きちゃった人にオススメ。
けっして一般の方にはオススメしません。
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