杜王町在住の人気漫画家・岸辺露伴。作品づくりに一切の妥協を許さない彼が、様々な取材先で出会った尋常ならざる体験とは…!?シリーズ第2弾は『望月家のお月見』『月曜日 天気-雨』『D・N・A』『ザ・ラン』の4編を収録。
一言で表すと、まさに「奇妙」な連作短編です。
NHKの実写ドラマ「D・N・A」の原作を含んでいます。
「くしゃがら」も入っているかと思いましたが、これは小説版に収録とのこと。残念。
「望月家のお月見」
中秋の名月の日に、家族が亡くなる一族の話。
祖母の口に
金魚が飛び込んで呼吸できなくなったり、娘が蜂に襲われそうになるところは、なかなかスリリング。
郵便受けから兎（？）が出てくるシーンが衝撃。
「月曜日 天気－雨」
歩きスマホの人が次々とぶつかってくる恐怖！
そのために
ホームから転落して電車に轢かれそうになってしまう・・・。
電車通勤している僕には、まさに身近すぎる恐怖で、この話が一番怖かった。
「D・N・A」
実写ドラマ原作。山岸由香子が登場。このキャラクター好きです。
言葉をさかさまに語る少女が登場。シッポが生えている。もみあげがアゴのところまである。下まつげだけが長い。保護色化する。歩いた後が濡れる。なかなかビジュアルにもインパクトがある女の子です。なにより「
はちにんこ」という言葉の響きが怪しすぎて衝撃です。
内容はハッピーエンドでほっとします。
「ザ・ラン」
筋トレマニア（殺人鬼）との勝負。「筋肉の神」に憑りつかれた男の話ですが、この短編集の中でも
奇妙さは秀逸だと思います。筋肉をつけることにとりつかれた人たちと一般の人の意識の隔絶みたいなものが見えて、おもしろいなと思います。
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