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SF素人が空想科学小説に耽溺するブログ。

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SF読もうぜ(355) バーナード・ベケット「創世の島」(早川書房)

時は21世紀末。世界大戦と疫病により人類は死滅した。世界の片隅の島に大富豪プラトンが建設した“共和国”だけを残して。彼は海上に高い障壁を作り、外の世界からこの国を物理的に隔離することで、疫病の脅威から逃れたのだ。同時に彼は、労働者、戦士、技術者、特権階級である哲学者で構成する社会を築き上げる。厳格な階級制度のもと、唯一生き残ったこの島は、人類の新たなる創世をもたらすと思われた。アダム・フォードという兵士が、漂流者の少女を助けるまでは…。そしていま、ひとりの少女がアカデミーの入学試験として、4時間にわたる口頭試問に挑もうとしていた。彼女の名はアナクシマンドロス、通称アナックス。試験のテーマは「アダム・フォード」。無感情な3人の試験官の前で、彼女は“共和国”建国の経緯や、その社会構造、歴史、AI(人工知能)の問題をつぎつぎに解き明かしてゆく…。最後の数ページ、驚天動地の結末が全世界で話題を呼んだ、エスター・グレン賞受賞の衝撃作。(見開き:紹介文より)


 静かで冷たい物語。
 時間を忘れて一気に読み終えました。

 形式の妙。口頭試問を通して見えてくる国家の歴史。
 緊張感が常に漂う。僕の頭の中には「新世紀エヴァンゲリオン」のゼーレによる査問がイメージとしてありました。

 内容の妙。
 前半の共和国の物語。人類の行き着いたどん詰まりで起きるアダムによる犯罪行為。(あとがきでニュージーランドの作品と知り舞台設定に納得。だから南の島なのか。)
 一転して物語は人工知能であるアートとの対話に。人と人工知能を分けるものとは?魂とは?人とそうでないものを隔てるものとは?哲学的で根源的な問い。
 驚愕の事実の発覚、そして、驚愕のラスト。うわー、あちゃー。

 ただ・・・、帯とかあらすじなどでさんざん煽られているぶん、衝撃は薄まっちゃいましたね。ちょっと残念。でも、広く読んで貰おうとすれば、この紹介はいたしかたないか。

 とにかく、読んでみて損はない!
 と言い切れる魅力ある作品でした。
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