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SF読もうぜ(315) ラリイ・ニーヴン「プタヴの世界」

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身長四フィート、奇妙に曲がった四肢、つるりとした球形の頭――イルカたちが海底で発見した〈海の像〉は、古代のゴブリンさながらの様相を呈していた。いったい、これは・・・・・・?時間遅延フィールドに入った異星人ではないかと考えた物理学者のチームは、コンタクト・マンの出動を要請した。だが、コンタクトに成功したラリイ・グリーンバーグはめくるめく意識の奔流に呑みこまれ・・・・・・やがて、その〈像〉こそ、15億年前、全銀河を支配していたスリント人唯一の生存者であることが判明したのであった!ノウンスペース・シリーズの原点をなすニーヴンの処女長篇、遂に登場!

 ううむ、面白い。

海底に眠っていた古代文明の遺物だと思われていた〈海の像〉(シー・スタチュー)が実は「時間遅延フィールド」によって、停滞状態にされた、かつて宇宙を支配したスリント人だった!スリント人は超能力によって他種族を操り、奴隷化して暮らす貴族趣味の人々のようで、無意味に誇り高く、そのくせちょっと人間としての度量の小ささとゴブリンのような外見というところから、なんとなく自分の中では『ドラゴンボール』のフリーザ様がイメージとしてありました。

さて、このクザノールと最初にコンタクトするのは「コンタクト・マン」のラリイ・グリーンバーグ。知性を持った多種族とのコンタクトを行い、超能力で相手方の記憶などを自分の中に取り入れ、相手の理解を行い対話を行う職業のようです。クザノールの前にイルカでそれを実証しているグリーンバーグでしたが、スリント人に対してはそうはうまくいかず、逆に相手の記憶に飲み込まれて、自分をスリント人であり、能力の発現しないスリント人〈プタヴ〉であると思い込んでしまいます。この辺が並のSFではないところ。クザノールとグリーンバーグはお互いにスリント人の奴隷操作の超能力を増幅する装置を手に入れるために宇宙へと旅立つのでした。

さて、こんな装置を性悪なスリント人に手に入れられては大変だと地球側の警察機構が動きだすものの、こんどは小惑星帯(ベルト)の人々がそれを疑ってかかってのスパイ合戦があったりと、矢継ぎ早に新しい展開の連続。なんだかガンダムみたいと思いつつ、最終的には大団円となり、楽しいアクション映画のような感覚で読み終わりました。

一番面白かったのは、スリント人がなぜ滅びたかの推理をグリーンバーグがクザノールに披露する場面。このスター・ウォーズ自体がとっても面白そうだなあ。

さて、この物語は一連の〈ノウンスペース・シリーズ〉の最初の長篇なんだそうです。ヒューゴー賞受賞作もシリーズにはあったりして、これから先読むのがたいへん楽しみです。スケールの大きくて、読後爽やかな娯楽アクション大作でした。
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