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SF読もうぜ(368) ジュール・ヴェルヌ「海底二万里(下)」(新潮文庫)

科学技術の粋を集めた最新鋭潜水艦ノーチラス号! 超絶の能力を備えたその潜水艦を自在に操るのは奇妙な影を湛えた謎の人物、ネモ船長。彼はいったい何者なのか。そしてその目的とは? 世界の海での冒険行を余儀なくされた、教授たち3人の運命は……。19世紀の最新科学の知見をふんだんに取り入れたヴェルヌ渾身の原文を忠実に翻訳、刊行当時のイラストもすべて収録した完訳版。



 面白かった。
 でも、ラストは「えっ、終わり!?」の印象。
 結局、ネモ船長って何者?船を沈めた理由は?死んだのか?
 ちょっとモヤモヤが残る読後感。

 驚異の世界!!
 巨大生物との戦いはやはりなくては!サメとの戦い、クジラとの死闘、クラーケンとの戦い。おまけのシビレエイの感電。人ほどの巨大な貝に、どでかい真珠貝!これぞロマン!

 或いは人類の営為の名残!沈没船の墓場の発見。そこからの金貨のサルベージ。沈んだ小島のヘラクレス神殿。なにより、アトランティス大陸が出た日にゃあ大興奮ですよ!南極点にも立つし、氷に上下左右挟まれて窒息死しそうにもなる。最後には大渦巻に呑み込まれます。
 とにかく世界ってのはすげぇなあと今更ながらに思います。

 世界の脅威に比べて人間たちのキャラクターも濃い。ネモ船長、アロナクス、コンセイユ、ネッド。私のお気に入りはコンセイユだけれども、今だと差別的でムリかなという気もする。
 そして、最後にこの物語は、圧政などのあらゆる地上でのルールから自由でいたいと願うが、それは叶わないんだよという自由への憧れの物語かなとも思います。

 ジュール・ヴェルヌの他作品感想
  『月世界へ行く』
  『海底二万里』
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