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SF読もうぜ(150) 『S-Fマガジン』1963年8月号 ラインスター特集! 『失われた種族』他二篇

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1963年8月号


沢田良明『二十一世紀の夢 性格改変テスト1号』

 
性格改造の実験に志願した青年に降りかかる悲劇・・・・・。悲恋の物語です。先ごろ見た『時計じかけのオレンジ』をなんとなく連想しました。

アーサー・C・クラーク『時間がいっぱい』

 
とても正気の沙汰とは思えなかった。突如現われた美女が、金でも宝石でも、希望通りのものをくれるというのだ。ただしそのかわりに・・・・・・。

 けっこう黒いお話です。個人的にはなんとなくクラークらしくないなあと感じた。

豊田有恒『帰還者』

 
その宇宙船は強制収用に応じなかった。彼らはむりやり着陸しようとしているのだ。それはなぜ・・・・・・。

 これも悲恋の物語ですが、なんだか微妙だなあ。

小松左京『痩せがまんの系譜』

 
エディプスコンプレックスなのか、真紀子は気骨のある男性を理想像とし、いまだ結婚しなかった。そのとき、不思議な男が現われて、彼女に『あなたはどうして結婚しないんです?』ときくのだ。

 なかなか面白かった。武士がタイプか。僕はふられるな。

スタニスラフ・レム『泰平ヨンの航星日記 第26回の、そして最後の旅』

 
地球を出てから十五年。帰郷しようと思った泰平ヨン氏だが、どうやら違う惑星についてしまったらしい。

 面白かった。最後の種明かしはわかりきっていたけれど、風刺のきいた途中の様子にニヤリとしてしまいます。ハヤカワシリーズで出ると書いてありますが、文庫も絶版だし、図書館にもないし、ぜひ、これは復刊してほしいなあ。

人気カウンター

 
五月号分。①禁断の星 ラインスター②接触汚染 K・マクリーン③銀河帝国(第三部後)アシモフ④失格者 小松左京⑤シティ0年 光瀬竜でした。

マレイ・ラインスター『小惑星軌道』

 
小惑星基地で奇妙な紛失事件が起きる。犯人は基地にいる宇宙飛行士の中にいる。しかし、訓練を重ねた飛行士がなぜ?

 なかなか面白かった。ただ、宇宙飛行士の選抜は厳しいはずだから、そこに紛れ込むのは非常に大変だと思うんだけど。しかも、そんな凶悪犯がねえ。

マレイ・ラインスター『うごめくもの』

 
うごめくものは海中を進んだ。

 短い作品。なかなか面白かった。

マレイ・ラインスター『失われた種族』

 
宇宙にその足跡を残す大文明。しかし、それを築き上げた人々の姿はもうそこにない。なぜ、彼らは滅び去ったのか。宇宙飛行士たちは首をひねるが・・・・・・。

 うーん、どの短篇も可もなく不可もない程度に思えるなあ。人気カウンターでも一位だった作品もそんなに僕は買わないし。ラインスターは僕の好みではないな。

日下実男『海洋物語』

 
航海者たちの物語。ナンセンってすごい人だ。

手塚治虫『SFファンシーフリー』

 
次号に続く。

さいえんす・とぴっくす

 
ツングース隕石の謎解ける(ソ連)の記事が面白いですね。地表をかすめただけであったと。

大伴秀司『SFを創る人々・その4 真鍋博氏』福島正実『真鍋博の描いた未来』

 
生まれて初めてSFを意識したのは星新一の『ボッコちゃん』という新潮文庫の本で、その表紙がたしか真鍋博さんでした。その絵を見るたびに、あのとき感じた衝撃を思い出します。

斉藤守弘『サイエンス・ノンフィクション 最終回 未来につながる』

 
バイオテクノロジーが注目されているというお話。DNAの情報のお話とか、『ブラッドミュージック』を思い出しました。面白いのは、地球内部の電位差によって、道路などが破損しやすくなるという風水みたいな論。

ジョン・D・マクドナルド『ミニチュア』

 
銀行に入った瞬間、アンバーソン氏は奇妙な衝撃を感じた。

 未来では通貨の基準が金ではなく○○になっていた!というお話。アイデアは面白いが、ストーリー的につまらない。

草下英明『スペース・ファンサイクロペディア23 月にかける橋』

 
月と地球をパイプでつないだら・・・・・・というお話。

SFでてくたあ

 
日本人によるSF書き下ろしシリーズとして眉村卓の『燃える傾斜』刊行。それ以前に今日泊亜蘭『光の塔』も刊行されているとのこと。『オール読物』7月号はSF特集らしい。『中央公論』に『世界核戦争の果て』連載。フィリップ・ワイリーの長編の訳だそう。同人誌では平井和正『悪夢のかたち』筒井康隆『下の世界』小松左京『墓標かえりぬ』が「一読の価値あり」ととりあげられている。『下の世界』は僕もけっこう好きな作品。

エドモンド・ハミルトン『時果つるところ』

 
面白いですよー。都市に移動。そして、また新たな展開が!

 総評:今日はなんかいろいろあって疲れていたので、心も死んでいたのか、あまり衝撃を受ける作品はなかったです。そんな中でも、ハミルトンの長編は興奮しました。
 ラインスター特集ですが、ラインスターにはなんの思いいれもなかったので、正直退屈だったかな?でも、この時期は宇宙開発競争時代だったわけで、ラインスターの小説は当時の人々には身近な話題だったのかもしれませんね。

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