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SF素人が空想科学小説に耽溺するブログ。

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SF読もうぜ(241) 「S‐Fマガジン」1966年3月号

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野田宏一郎「SF実験室⑧拝啓火星人様」

 火星人に関するSF紹介。レイモンド・S・ガンの「正直爺さん」はちょっと読んでみたい。

ロバート・シェクリイ「家畜輸送船」

 AAA・エース惑星浄化サーヴィス会社では、家畜を輸送することを請け負うことにした。ところが、家畜の扱いは素人には難しくて・・・・・・。

 なかなか面白い。宇宙船内で飼育する家畜たちの生態がギャグになっていて、特に小さくなる家畜が面白かった。ラストもきっちりとオチをつけていてよし。

ロバート・シェクリイ『超能力会社』

 超能力者の能力に応じて、仕事に派遣する会社を経営しているウェイヴァリイ。彼のもとに、現在、他人がどうしているかを知覚する能力のある男がやってきた。ところが、彼は科学の名のもとに他人の性行為を覗くのが趣味のデバガメだった。

 超能力者の派遣会社。通常の作品と違って、能力者を社会に適応させようとする正反対の作品ですが、面白いですね。短篇としてのまとまりに欠ける気はしますが、それでもやはり面白い。

ロバート・シェクリイ「さわるべからず」

 見知らぬ星からきたその宇宙船は、いわば、死の罠のかたまりだった―――異星人にとっては貴重な空気もかれらにとっては有毒ガスなのだ!

 やっぱり危険なシーンでも、ユーモアが効いていて、シェクリイの短篇を読むと心がゆったりとなります。悪者がきちんと退治されているのがいいし、純朴な宇宙人が宇宙船をボロボロにしていくのは面白かった。

筒井康隆「ベムたちの消えた夜」

 火星に人類初の有人宇宙船が着陸し、火星に動物がいないことが確定した。SF作家の俺はやけになって公園で寝転んでいた。そこへ・・・・・・。

 うーん、時代状況を踏まえて読むと、この短篇が実はSFの現況を訴えていることがよくわかりますね。マリナー4号の観測結果がSF作家に与えた影響と、それを悲喜劇にしてしまう筒井氏の作品は、SF的方法によって現実を描き出しているという構造があって、非常に興味深いです。

ヘンリイ・カットナー「節日」

 広告がどこにでもあふれている世界。人々はスターの真似をして生きている。「節日」に「わたし」の元へ、前の妻が帰ってきた。

 残酷な終わり方ですが、まあ、この暗い未来を描く場合には一番適した終わり方ですね。スターの真似をして生きる云々は少し安易な未来予測だとは思いますが、前妻がパラダイス・ホームなるところへ帰っていくところなど、ヴァーチャル・リアリティと現実とどちらがいいか、というテーマがあって、面白いと思いました。

伊藤典夫「SFスキャナー」

 キース・ローマー『タイムマシン大騒動』の紹介。

さいえんす・とぴっくす

 荷物をX線で拝見(米)今では普通の光景ですが、当時としてはすごいことだったのでしょうねえ。

小原秀雄「SF人類動物学①過去・現在・未来―プロローグ―」

 今回は前置きですが、かなり力が入っているみたいです。

安東亜音人「素晴らしきフライング・マシン―宇宙旅行に通じる航空の曙―」

 飛行機のお話です。福島さん「素晴らしきヒコーキ野郎」がかなりお気にめしていたようなので、そのつながりもあるのでしょうか。飛行機というよりは、飛行艇の時代で、『紅の豚』の登場人物と同名であるカーチスという人物もいます。関係あるのでしょうか。

眉村卓「たすけ屋」

 田舎者の「ぼく」は、車の本流に巻き込まれてしまった。そこへ駆けつける男たちが・・・・・・。

 こういう奇想的なお話は大好きなんですよねえ。びよーんと跳躍するたすけ屋の様子はワイヤーアクションで撮影したいですね。

スプレイグ・ド・キャンプ「ブルー・ジラフ」

 青いジラフがいるという伝説に魅せられたのが、失敗のもとだった――深い密林の夜の闇に、彼が捕えたその女は・・・・・・!

 ジャングル、そして原住民ギャグが面白い。あまり、たいした話ではないなあと思いましたが、ジャングルのお約束みたいなコメディがあって、こういうのは好きです。

フランク・ベルクナップ・ロング「人口調査係」

 暖炉の火のついた快適な部屋で、ミステリを読んでいたフィリップの家へ、「人口調査係」を名乗る小男が入ってきた。

 うーん、よくわからなかったし、物語的にもあまり気持ちいい話じゃない。

レスター・デル・リイ「本能」

 ロボットの科学者は知りたかった――太古の人間にはそなわりロボットにはない本能というものが、いったい何なのかを・・・・・・?

 うん、面白い。絶滅した人間をよみがえらすという設定もいいですが、最後に行くまでにわかっちゃうオチなんだけど、このオチはいい。ロボットをつくった人の名前が「アシモフだかアセニオンだか」というのにも少し笑いました。

光瀬龍「百億の昼と千億の夜」

 ナザレのイエスのところ。

てれぽーと

 北海道の川又千秋さんより投稿あり。

 総評:ロバート・シェクリイ特集ですが、少し期待はずれの感。ベストは超能力会社。
 人気カウンター順位①転移(チャド・オリヴァー)②百億の昼と千億の夜③大いなる祖先(ウォーレス)④鋼鉄の音(ベスター)⑤殺人者(豊田有恒)。うーん、大いなる祖先はもうちょっと上でもいいかなあと思います。
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