SF素人が空想科学小説に耽溺するブログ。
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野田宏一郎「SF実験室⑪天然衛星物語」
第二の月とかのお話です。
○フィリップ・E・ハイ「定期訓練」
原子力潜水艦タウルス号が緊急浮上したところは・・・・・・異常だった。海は悪臭と湿気をはなち、空には醜怪な翼手竜が舞い狂っていた!
タイムスリップもの。未来の乗り物と対決するお話ですが、ラストはお約束のオチ。でも、けっこう読み応えがある作品です。
○ジェイムズ・E・ガン「食餌時間」
その精神分析学者はアンジェラを理解してくれた。彼女の異様な体験も、ちゃんと信じてくれたのだ。だから・・・
精神分析の学者はアメリカSFにはよく登場しますね。それだけ生活に密着しているのでしょうか。ジェイムズ・E・ガンは傑作を書くタイプではないけれども、毎回けっこう楽しみにしています。そういう作家っていますよね。
○ウィリアム・テン「みんなボマーを愛してる」
自分の顔にコンプレックスを持っているボマー。そんなボマーにジプシー女が声をかけてきた。店に入って彼がすすめられたのは惚れ薬だった・・・。
マンガだとよくある展開なんでしょうけれど、面白かったです。ホレ薬の効果が強すぎて・・・・・・押しかけてくる女性たちの様子はコワイ。
◎F・L・ウォーレス「世界の終り」
きょうこそ「世界が終る」日。だけど、その時まで、どうやって時間をつぶそうか?
オチはけっこう強引な気がしますが、終末を逆手にとったなかなか面白い作品です。みんなけっこう呑気にしていて、なにやってんだコイツら、と思ったのですが、最後に「ああ」と膝を叩きます。
小原秀雄「SF人類動物学③男性と女性、オスとメス」
「カタツムリはオスとメスの区別がないんだよ」というセリフを前マンガで読みましたが、そのことや人間の男女の差について書かれています。
安部公房・星新一・小松左京・福島正実・石川喬司「特別座談会『21世紀の日本』を考える」
政府が一般公募する21世紀の日本の姿に関する論文や創作の募集に対応し、座談会。しかし、その募集のやり方に批判が集中し、あるていどSFがわかっている人は送らないだろうという結論に。議論をまぜっかえす小松氏や星氏に安部氏はいらついているような気もします。
△アルジス・バドリス「夢の勝利」
戦争が人類の75パーセントを減少させた――ヒューマノイドが人権を与えられたのはそのためだった。だが・・・・・・
暗い。あまり好きなタイプの話ではないのですが、癖のある登場人物を創作するのはバドリスはうまいなあと思います。
伊藤典夫「SFスキャナー」
Ninety percent of everything is trash.スタージョンの法則を発動して、ドナルド・ワンドレイ「巨人」、チャールズ・エリック・メイン「ハイウェイJ」、ジョン・ラッセル・ファーン「暗黒の永劫」をクズなSFとして紹介です。あらすじだけ読んでいると面白そうなのですが。
石川喬司「SF DETECTOR」
スペースオペラがたくさん出版。宇宙塵が100号を迎え、SF新聞も創刊されました。
さいえんす・とぴっくす
操縦助けるガラス上の計器盤(英)なんだか先日の飛行機事件を思い浮かべます。
○フレデリック・ポール「黄金の時代」
科学は欠乏を克服した。何もかもが豊富にあった・・・・・・にもかかわらず貧富の差はなくならなかった!貧乏人はそれだけ多く消費しなければならなかったのだ!
面白いです。貧乏人はロボットの作り出す製品を消費し続けなくてはならない。ロボットものとしても優れた作品だと思います。ただ主人公がいつまでたっても煮え切らない。もうちょっと、頑張ってほしいんだけど。
大伴昌司「トータル・スコープ」
「さらばアフリカ」の紹介。「ガメラ対バルゴン」「大魔神」なども公開されます。
光瀬龍「百億の昼と千億の夜」
ついにクライマックスに近づいていきます。
総評:ベストは「世界の終り」。ショートショートらしいオチがいい作品でした。「黄金の時代」もよかったです。
人気カウンター順位①百億の昼と千億の夜」②さわるべからず(シェクリイ)③無から有(シェクリイ)④ブルー・ジラフ(ドキャンプ)⑤家畜輸送船(シェクリイ)シェクリイ強し。
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