今号から装本が変わり、お馴染みの箱型に。
アルジス・バドリス『無頼の月』 第一回
月の裏面のそれは、送られてくる人間を次々に殺し、発狂させた・・・・・・そして今、死を愛し死に感動する不敵な義足の男が敢然と挑戦する!
まだプロローグ程度ですが、個性的な登場人物がいて面白い。
◎
フレドリック・ブラウン『不滅の巨像』
他の知性体と接触したときには、相手を殲滅する、それがかなわなければ燃料の切れるまで追跡しなくてはならない。この軍規にひっかかり、上官をなくした主人公はある作戦を決行した。
極小生命体だとか、面白い設定が幾つもでてきて面白い。遠い宇宙に人間の巨像が建っているという冒頭から引き込まれる。
○
エリック・フランク・ラッセル『非常パイロット』
ジェイ・スコアという新任の非常パイロットがアプスカダスカ・シテイ号にやってきた。巨大な体躯だが、人柄で皆に慕われる彼。隕石衝突の事故が起こり、船は太陽に向かって落下しだしたとき、彼は奇跡的な飛行にチャレンジすることになる。
最後はうすうす予想できたけど、面白かった。チャス好きの稚気に満ちた火星人たちがコミカルでかわいい。
○
C・M・コーンブルース『おろかな季節』
ドーム型の建物が突如現れ消える。そんな事件が各地で起こっていた。新聞記者である主人公は、盲目の地方記者とともにその正体を追うのだが。
未来イソップ。マスコミに対する風刺がきいていて面白い。
○
バートラム・チャンドラー『投荷』
月世界に初めて到着したはずの探検隊は月の塵の下に、人工物を発見する。誰かがとっくの昔にここに一歩を記していたのだ。その正体は火星人か?それとも・・・・・・。
「鉄のカーテン」というのが一種のひっかけになっていて、なかなか面白い。月到着は「夢」ではなくなった、というところが米ソの軍拡競争の一環である宇宙開発、という悲哀が感じられてよい。
アイザック・アシモフ『嗚来たり去る-宇宙の創造と終焉-』
宇宙の創造について。
S・Fらいぶらりい
エドモンド・ハミルトンの奥さん、リイ・ブラケットの『遠い明日』について。
日下実男『地球物語(19)』
モホール計画について。
さいえんす・とぴっくす
電子レンジのこと(かな?)があって、面白い。
空想科学小説コンテスト入選発表
入選なし。佳作 第一席『地球エゴイズム』山田好夫 第二席 『下級アイデアマン』眉村卓 第三席 『時間砲』豊田有恒 努力賞 『地には平和』小松左京。
○
A・E・ヴァン・ヴォクト『親しき友へ』
遠い宇宙から手紙が届いた。文通は続く・・・・・・。
いい話かと思ったら、とんでもない話でした。しかし、オチは面白かった。
○
岩田宏『天文学者たち』
大人になっても星を望遠鏡で覗いている主人公のもとに、天文学クラブに属している少年が来て、手を引き引き、ついてきてくれ、というのだが・・・・・・。
子供が脅威になる、という物語です。どっかで、見たことある感じはするけれど、妙に気に入ってしまいました。『オーメン』みたいな感じですかね。
『SF映画展望19 1950年代のSF映画その2-宇宙人の地球侵攻-』
『遊星よりの物体X』。リメイクは見たことあるが、これも見たいなあ。
○
アイザック・アシモフ『歌う鐘』
ルイス・ペイトンは月の遺跡に「歌う鐘」があることを知らされる。彼は鐘を手に入れた後、情報をもたらした男を殺す。警察は地球外環境学者アース博士のもとに相談にでかける。
『刑事コロンボ』みたいな倒叙型のミステリー。アース博士シリーズの第一弾らしいです。けっこう面白い。
◎
ポール・アンダースン&ゴードン・R・ディクスン『くたばれスネイクス!』
五世紀はかかるという気の長い銀河シリーズの覇権をめざすわが愛すべきトーカ・テディーズは強敵サレン・スネイクスの悪辣きわまる策略の前に今や敗戦寸前!
ホーカシリーズ。野球です。ホーカは四足動物だから、まともだけど、相手チームは触手持ちです。触手でキャッチしたり、ガスをまき散らかしたり、やりたい放題。それよりも、官僚意識が肥大化したような審判の宇宙人とホーカのやりとりが楽しい。ホーカはベーブ・ルースや球聖タイ・カッブなどの人物になりきってプレーします。野球大好きなので超楽しかったです。
星新一『二十一世紀の夢 銀河製薬からまいりました』
おしりにロボット・キツツキがくちばしを突き刺して、そこに埋め込まれているカプセルに足りない栄養分を送り込む。腕時計型の健康診断機、ヒゲが抜ける薬剤など面白い発想がいっぱい。
てれぽーと
シェクリイが最近出てこないのでご立腹の方が。僕もまったく同感。シェクリイの短篇を読ませろ!
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