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SF素人が空想科学小説に耽溺するブログ。

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SF読もうぜ(94) 『S-Fマガジン』1962年8月号

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『〈特別レポート〉第一回日本SF大会』

 宇宙塵五周年と合わせて催された大会。一般ファン200人に各ファンジンの同人、SF作家などが集結。場所は目黒公会堂清水別館だそうです。大阪から筒井康隆氏も参加。手塚治虫、長谷邦夫、石森章太郎がライブで絵を描いたりしたそうで、そりゃ豪華だなあと思いました。

『宇宙人第一号来日』

 ガガーリンの来日の模様をレポート。

サイエンススクリーン

 『ゴジラ対キングコング』の製作記事あり。これは小学生の時、見たのですが、キングコングが富士山麓で岩をぶん投げたり、海を運ばれてきたシーンしか覚えてません。ゴジラがとんと印象にない作品でした。

光瀬龍『宇宙救助隊2180年』

 ブルー・リンクス号がエンジンの爆発により、宇宙空間をすごいスピードで迷走する事故が起こってしまった。宇宙救助隊はその報を受け、出動する!

 なかなか面白いです。やはり、真空空間では死と隣り合わせだから、緊迫感が違います。サイボーグ化した隊員の能力なんかも見世物的な要素があって、面白かったです。

レイ・ブラッドベリ『長かりし年月』

 戦争の勃発で、火星にとり残されたハザウェイは、妻や子どもらと暮らしていた。そこに一台のロケットの火が見えた・・・・・・。

 しみじみ。湿り気を帯びた文章と、話の内容がぴたりとマッチして、感慨深い思いを起こさせる作品です。『火星年代記』の中の一短篇だそうですので、これは絶対読まねばと思いました。

アイザック・アシモフ『われ思う、ゆえに・・・』

 遠く地球から隔たった中継ステーションでロボットと共に働くパウエルとドノヴァン。彼らが組み立てた新型のロボット、キューテイは、人間が自分を創ったなどとは信じられないと言い出す。自分よりも劣るものが、彼らよりも優れた存在であるロボットを作り出せるはずがないというのだ・・・・・・。

 これは好きなんですよねえ。キューテイが、主の存在を語り出すところとか、人間について同情したりするところとか、ニヤニヤしながら読み進めました。何度読んでも面白い作品です。

クリフォード・D・シマック『前哨戦』

 仕事場に一時間前についてしまった新聞記者のクレイン。そこで、彼はタイプライターが勝手に文字を打ち出したり、ピカピカ光るものが動き回ったりするのを目撃する。

 まあ、それなりに面白いのですが、気に入ったのはラスト。「戦いはこれからだ!」というような少年漫画打ち切り風のオチだが、最後が前向きなのは好きなんです。

草下英明『スペース・ファンサイクロペディア⑫続・宇宙スター名鑑』

 前号の続き。

『S・Fらいぶらりい 二〇世紀の奇蹟ジェーニャ』

 表題のソビエト小説を紹介。

斉藤守弘『サイエンス・ノンフィクション[9]人間か機械か?』

 この記事を読んでいると押井守監督の『イノセンス』がいかに正しいロボットテーマの映画だったかということがわかります。勉強になる。

ルイス・パジェット『ガラスの狂気』

 法律事務所を経営するドーソンは幻覚に悩まされていた。そこで彼は精神科医に相談するが・・・・・・。

 現実が覆っていく最後のほうが面白いですね。まあ、でもそれだけでした。

石森章太郎『迷子』

 月に続いて、次は火星だ。

さいえんす・とぴっくす

 アメリカの次の宇宙計画はジェミニ計画。アポロ計画はまだか・・・・・・。

スタニスラフ・レム『君は生きているか?』

 サイバネチクス会社とハリー・ジョーンズの裁判。はたして彼は機械か人間か?

 こういう裁判ものはいいです。

平井和正『ロボットは泣かない』

 妻や子どもを捨てても、ジュンはアンドロイドのアンと暮らすことを決める。そうした彼を妻や友人は責めたてるが・・・・・・。

 いいねえ。人間とロボットを対比して、人間の醜さを描いています。と、いうより女性の問題をね。でも、これが女性が描いたなら、まったく逆になっているでしょうねえ。あるいは大原まり子みたいに、両性具有の完璧なロボットを作ったり。

モーリス・A・ヒューギ『機械ねずみ』

 未来を覗くことができる機械を偶然発明したバーマンは人間のいなくなった地上にうずくまる一台の機械を発見し、それを現代に再現した。しかし、その機械はバーマンの時計や機械を奪い、なにかを生産し始めた。

 なかなかいいです。小さなねずみくんたちが、窃盗を働くとこや、じゃかじゃか走り回るのがなんか可愛らしい感じです。当事者たちは大変そうですが。

アンソニイ・バウチャー『Q・U・R』

 人間型のロボットが駆逐され、機能一点のロボットQ・U・Rはなぜこうも広がったのか・・・・・・。それは、ある男たちの出会いがきっかけだった。

 まあ、なかなか楽しいです。さりげなく金星人や火星人がでてきたりするところが好き。確かに、ロボットが人間型をしていなければならない理由はないですもんね。

ジョン・W・キャンベル・ジュニア『月は地獄だ!』最終回

 ああ・・・・・・。面白かった。人間、意志さえあれば、なんでもできる。そう感じました。しかし、最後の苦しい期間は読んでて辛かった。読み終わった後、ほっと息を吐き出して、本を閉じて余韻を楽しみました。読んでない方は、ぜひ!オススメですよー。

 総評:ロボットものは、やはり人間存在を対比して浮かび上がらせてくれるのでいいですね。今回はロボット支配ものだったのですが、やはり、ロボットと人間との違いをもうちょっと哲学的に扱ってくれる作品があったらよかったかなあ、と思いました。まあ、これは後々の人たちに期待するとして。
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