いずことも知れぬ宇宙の深遠より来たり、生あるものすべてを殺戮せずにはおかぬ恐るべき戦闘機械〈狂戦士〉。それが今、惑星サーゴルに情容赦もなく襲いかかった。しかも、タイム・トラベルの可能な特殊な時空構造をもつこの惑星では、あらゆる時点からの攻撃に備えねばならないのだ!この事実を知った〈狂戦士〉は、ただちに過去への侵攻を開始。原始の密林に、古代世界に、また中世の寺院を舞台に激烈な戦闘が繰り広げられる!SFのあらゆるパターンを見事に融合、全篇に息もつがせぬ緊張感みなぎる傑作長篇!
なかなか面白かった。
容赦なく襲ってくる機械軍団という設定がまずいいですねー。襲い来る野武士という感じで、相手を完璧な悪者にしてしまったことで、より人間側に感情移入できてよかったです。
戦争ものというよりは、スパイ戦のようなゲーム性がある物語で、バーサーカー対軍隊という展開を期待していた僕には少しばかり、驚きでしたが、楽しかったです。バーサーとの駆け引きが、緊迫感をともなっていていいです。
一番好きなのは第三章で、ガリレオ・ガリレイを思わせる人物が、宗教裁判にかけられるという歴史場面を改変して、現在に大打撃を与えようというお話です。ただ、ラストには?マークが浮かびますが。『プレデター2』の結末を見たときのような気分になりました。
不満なのは挿画と表紙です。第二作、三作の表紙は非常に素晴らしいと思うのですが、この挿画はバーサーカーが魅力ある機械化け物であることを表現しきれていないかなあと思いました。
SFの設定を使って描いた戦争絵巻ということなので、残りの作品にも期待したいと思います。
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