感動します。
なにより真摯な姿勢に感激しますよ。やっぱり、真面目な方なんだなあ、と。
ただ、本人が闘争家だけに、いろんな人とトラブルがあったようですけど。伊藤典夫氏などは、あとで感想書きますが、『オレがSFなのだ』の対談で、宇宙塵に『SFマガジン』の辛い批評を描いたら、「二度と来るな」とコラムを郵便で突き帰されたとおっしゃられてますし、筒井さんなんかも、『筒井康隆漫画全集』などで、福島さんに対する批判を行ってらっしゃいますね。
『SFマガジン』の初期は福島正実さんの雑誌であり、福島正実さんのSFだったのでしょう。
強い悔恨で始まる文章、そして、終章での未完の文字が悲しいです。編集者である自らの孤独などを吐露するあたりに、真面目すぎるゆえに妥協できない彼の悲劇がみてとれます。
SFとの偏見と戦い、出版のジンクスと戦った人物の闘争の記録。道を切り開いた先駆者の苦悩に胸が熱くなりました。
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COMMENT
無題
福島正実のアンソロジーにはだいぶお世話になったけれども、私は翻訳者としての福島正実が一番好きです。
無題
僕は『夏への扉』の冒頭の文章や、『幼年期の終り』の生真面目な感じの訳が大好きです。