野田宏一郎『SF英雄群像⑩ “ラジオ・マン・マイルズ・キャボット” ラルフ・ミルン・ファーリイ作』
うーん、これも面白そうだけど。ただ、実際、読むとがっかりしそうだなあ。
◎
光瀬龍『落陽2217年』
シライの店の詐欺同様の火星みやげはよく売れた。彼自身が宇宙開発のためサイボーグとなった一種の記念品だったからだ・・・。
面白かった。全体の哀切感といい、自己犠牲といい、心に響きました。
○
吉原忠男『太陽連合』
吹きすさぶ白い金属雪をついて、一人のサイボーグと一人のパーフェクトは突きすすんだ―――意志ある量子嵐の息の根をとめるのだ!
途中で特攻隊の話とかでてくるのですが、英雄視するのはちょっと違うのではないかなあと思ったり。今の時代の感覚にはあまりあわない話ではありますね。
○
ロバート・シェクリイ『閉鎖回路』
せっかく作り上げた苦心のタイム・マシンで未来旅行を試みる彼を、目に見えぬ敵は、執拗に妨害しつづけた。
なかなか面白かった。苦心惨憺する主人公の様子が好き。
新着映画紹介 総天然色長篇記録映画 私はかもめ
私はかもめ~と歌ってしまいそうです。
△
マレイ・ラインスター『最初の接触』
カニ星雲の調査のために航行を続けていた宇宙艇ランヴァボンはこちらに向かってくる宇宙船を探知した。ところが、もしも、相手が好戦的な性格を持っていて、高度な技術を有していて、侵略したきたら人類の存亡さえ危い。そこで、互いに二隻の宇宙船は膠着状態になるのだが・・・・・・。
「ファーストコンタクト」という言葉を生んだのはこの作品だそうです。しかし、いきなり砲をぶっ放そうとするその姿勢が不愉快というか、あまり理解できなくて、ダメでした。よくも悪くもアメリカ的な作品ではないでしょうか。
袋一平『シンデレラ論争―ソ連のSF専門誌をめぐって―』
ソ連でもSFは文学と認められていないようです。
小尾茉佐『海外通信 ニューヨーク世界博 見てある記』
世界博の様子のレポートです。
『SFミュージック』新発売!
キング・レコードからSF映画の音楽を集めたレコードが発売されるとのこと。
さいえんす・とぴっくす
頭を良くする超音波(日)実用化されてるんですかねえ?
大伴昌司『SFを創る人々・その14 斉藤守弘氏』
予見・予知・読心ができると仰っている。ほんとか?小学六年生で「妊娠促進液」をつくろうと思い立ったり、テレパシイで中国語やロシア語を覚えたりしたそうだ。ほんとか?お医者さんごっこは子供の教育にいいそうです。子供のころそれをしたおかげで、女やセックスに苦しんだりしなくてよくなったそうです。ほんとか?ええと、あとある日蓮を祖とする宗教は最高の宗教なんだそうです。本気ですか?
SF DETECTOR
安部公房『第四間氷期』は改訂版だそうで、連載されたものも読んでみたいなあ。
伊藤典夫『マガジン走査線』
今回は雑誌の紹介。『アナログ』と『F&SF誌』の紹介です。
◎
キャサリン・マクリーン『種の起源』
メスが光った。灰白色の脳の中央裂溝から突出した不気味な型をしたそれに、メスが走った・・・
おお。けっこうグロテスクなものが好きなのでよかったです。しかも、ここには倫理的なものをテーマにしたものがありまして、その部分でもよかったです。
△I
・ヴィルチェフ『人間―探求者』
何が起ったのか?思い出さなければ!あれはイオン砲のスイッチを入れた瞬間だった。不思議な透明の世界が・・・
微妙。
◎
ロバート・A・ハインライン『大宇宙』
無辺際の大宇宙を行くみじめな小宇宙―だがそこにも、それ自身の時間と歴史と苦悩と―――そして目的があったのだ!
『宇宙の孤児』の後半部分ですね。ジョウ・ジムが好きです。
てれぽーと
小尾さんがアシモフと会ったことを手紙で伝えてくれています。あと、僕と同じく九州に住んでいる高校生が発売日が、東京より六日も遅いことに文句を言っています。現在も雑誌は一日遅れだし、単行本は二日遅れだからねえ。この少年熊本県熊本市の梶尾真治君16歳だそうです。
総評:ベストはハインラインの『大宇宙』ですね。これは超楽しいです。
人気カウンター①停滞空間②壁の中③黄金の螺旋④夢魔の標的⑤PM‐150次点使節 『停滞空間』が頭一つぬけています。まあ、僕もこのような感触でした。
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