今日は鶴田謙二の『宇宙防衛軍・予告編』です。皆さんは特撮はお好きですか?僕はあの悪名高き平成ゴジラシリーズ(デストロイヤーまで)のファンです。面白いのになあ。
この短篇は映画の予告編のパロディになっています。なので、このお話には本編がありません。予告編が本編というややこしい作品です。いわゆるウソ予告。
あの『地球防衛軍』から2年・・・・・・ 鶴倫プロダクションが放つ一大空想科学ロマン!!というあおりで始まる物語。外宇宙から侵略してきた外宇宙軍に対抗するために宇宙防衛対策本部は宇宙防衛軍を設立。しかし、宇宙防衛軍は善戦空しく劣勢に・・・。こうなったら「スーパーD計画」を発動するしかない。地球の存亡はこの計画にかかってきた・・・・・・。
断片をつなぎ合わせるとたぶんこんな感じになると思います。『スーパーD計画』とは
地球のダミーを発射して本土上陸を防ごうという計画(だと推測される)。この作品、普通に読んでも面白いですが、特撮ファンはよく注意して読んでみるとさらに楽しめるものと思います。それはこの物語が
54年版『ゴジラ』や『地球防衛軍』へのオマージュに満ちているからです。この映画のスタッフ名を見ればわかる人にはわかります。
監督:
鶴多猪四郎 音楽:
伊福昭部 特技監督:
円谷謙二
→監督:本多猪四郎 音楽:伊福部昭 特技監督:円谷英二
さらに宇宙防衛対策本部はゴジラに登場する海難事故の本部と一緒。
志村喬(山根博士・安達博士)までいます。オキシジェンデストロイヤーを開発した眼帯姿の
芹沢博士も登場。ゴジラファンにはたまらないマンガです。
ちなみに同時上映は『日本のお父さん』。
体長五十メートルくらいのスーツを着た髭面のおっさんが「そんな結婚は認めんっ!!」と新幹線を地面に叩きつけようとしています。その下のコマには泣き崩れるこれまた巨大な少女と逃げ惑う人々。この作品につけられたコピーは「
少女の愛が奇跡を呼んだ」。・・・
ナウシカじゃん。PR
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