本日は
鶴田謙二『SF名物』。
鶴田謙二がプロデビュー前に発表した作品を収録した短編集。
絵柄もまだ初々しい鶴田謙二。この頃からすでに
作品を完成させる能力に不備があることを(結果的に)露呈しています。
『Sailing World』はぶった切れ、『乱流帯』は「つづく」と書かれたまま中断。この頃から、
続編はでないという傾向は始まっているのですね。
星野之宣の『2001夜物語』のパロディである『
2010夜物語』や、以前ご紹介した『地球防衛軍』などのコミカルなお話や、『Africa』『鬼火』などシリアスな作品までなかなか楽しめる一品です。ただ、やはりあくまでもアマチュア作品ですので、もの足りなさは否めないかもしれません。
アマチュア最後の作品、『
名犬・吉村』は設定といい、ラストといいちょっと衝撃でした。鶴田謙二の別の側面も見ることができる作品集です。
ところで、徳間書店からでる新雑誌『リュウ』にて鶴田謙二の新連載が始まります。こちらはきちんと結末まで描き切ることができるでしょうか?雑誌は潰れずに生き残ることができるでしょうか?いろんな意味で『リュウ』には」注目したいところです。
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