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アクセルしか踏めない男 木多康昭『平成義民伝説 代表人』

 昨日に引き続き木多康昭。作品は『平成義民伝説 代表人』。2002年、『週刊少年マガジン』連載。(今回も作品のラストに触れています。)

 国民的アイドルグループ「IGARASHI」を脱退し、宇宙飛行士になるという夢を追いかけた米良勝男は彼女に「私は「IGARASHI」の米良君が好きだったの」と言われふられてしまう。米良は「IGARASI」を辞めたことを激しく後悔していた。「しかし、俺にはまだ日本初となる日本製スペースシャトルの搭乗員になる夢がある!」。
 ところが、政府発表でスペースシャトルに乗る人員が現「IGARASHI」のメンバーであることが発表された時、米良はある計画を実行することを決意した・・・・・・。

 木多康昭が危険すぎるネタをぶち上げまくった挙句、打ち切りになってしまった作品。あまりの連載期間の短さに、単行本発売時には上下二巻同時発売という最近の週刊連載作品では珍しい形式になってしまいました。
 あらすじ紹介から見てもわかるように、当初の主人公米良勝男はもちろんSMAPをバイクレーサーになるために脱退した森且行さん(現在日本でも一流のバイクレーサー)がモデルです。この時点で非常に危険なような気がしますが、他のIGARASHIメンバーの顔もSMAPそのものです。非常に危険です。さらに、光源氏の諸星クンがモデルの人物が爆死したり、草薙クンをモデルにした人物が宇宙の塵になってしまったり、誰がどうみてもやばいです。
 『泣くようぐいす』でも脇役の顔が堀越のりだったり、斉藤洋介だったりしたわけですが、今度は天下のSMAPです。それどころか、佐野史郎や坂口厚生大臣や「おはスタ」の山ちゃん(サトラレ)など写真をトレースしたがごとく、芸能人瓜二つの登場人物が続々登場。「さすがにヤバイだろう・・・・・・」と当時、木多ファンは誰しも思ったでしょうが、同時に「やってくれたぜ、木多康昭」と思った人も大半だったでしょう。
 その後、30ページも書いたのにネタが危険すぎてボツになったり、「大人の事情パンチ」で藤沢先生の多すぎる急病での休載を揶揄したり(単行本では削除されたが、このとき富樫先生の似顔絵を使って「僕も病気だよ」と発言させたのは有名)、人と馬の愛の結晶である馬男が登場したり、蟲使いならぬブス使いが現れたりして、どこへ向かっているのかわからないまま、打ち切りになってしまいました。
 最終回は名誉毀損による民事裁判に向かう木多康昭とマガジン編集の話。ある意味、期待通りな終幕に僕は心の中で拍手喝采しました。「もうこの人の漫画はこれで見納めかもなあ・・・・・・」。そう思って寂しくなったりもしましたが、突如として『ヤングマガジン』で「生存確認」したときは嬉しくて飛び上がりました。そして内容も期待通りで危険な内容で死にそうに嬉しかったです。
 木多康昭の戦いはまだ続いている!そして、これからも続くだろう!今度はなにをやらかしてくれるのか・・・・・・。大いに期待したいと思います。
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