江戸期に書かれた妖怪に関する絵本。
ユーモラスであり、怖さはあまり感じない。どちらかというと笑えます。
妖怪ごとにセクションが設けられており、説明が加えられています。言葉も平易でわかりやすいし、僕が読んだ角川ソフィア文庫の版では、現代語訳もつけられており、とても親切なつくりになっているのでオススメです。
お気に入りな妖怪たちを挙げます。
豆狸(まめたぬき)。これは見た目からインパクト大。例の八畳もあるアレの話です。八畳あるアレをお得意の変化で、部屋のように仕立て、そこで連歌を楽しんでいたところ、相手が煙草の火をそこに落としてしまい熱さでソレがしゅるしゅると戻ってしまったというお話、思わずニヤリとしてしまいます。
旧鼠(きゅうそ)。どう考えてもダジャレです。ただただでかいネズミが猫を咥えている絵なのです。「窮鼠猫を噛む」でしょう?
赤ゑい(あかえい)。島かと間違えて上陸したら化け物だったというスケールの大きさがよいです。
寝肥(ねぶとり)。
飛縁魔(ひえんま)。これは化け物というよりも、筆者というか時代の女性観が出ている妖怪です。ここに書くと差し障りが出そうなので、文字面から想像してみてください。
小豆洗いなどのおなじみの化け物も登場する「こわい」よりも「楽しい」読み物であり、妖怪好きにはたまらない本となっていると思います。
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