H・G・ウェルズが1898年に発表した小説を、スティーブン・スピルバーグ監督が映画化。世界各地で異常気象が発生するなか、港湾労働者のレイが住むアメリカ東部の街でも奇怪な雲が立ちこめ、稲光が落ちると、地底から巨大ロボットのような物体が現れる。異星人の襲来だと知ったレイは、別れた妻から預かったふたりの子どもを守りながら、必死に逃走。しかし、異星人のパワーは予想以上で、街はどんどん破壊されていく…。
時代背景や主人公の職業や家庭など、いくつかの改変は見られるものの、ストーリー自体は驚くほど、原作に忠実。ウエルズ作品のエンタテイメント部分を見事に抽出して魅せてくれました。さすがスピルバーグ監督!
まあ、逆にひねりはないですが、それだけウエルズの原作が現代にも通用するということでしょう。
『ET』で心優しきエイリアンを描いたのと同じ人がこのような作品を撮るのだから、監督の懐の深さが見えていいですねえ。でも、崩壊しかけた家族関係っていう設定は譲れないものがあるのかな?
車の奪い合いだとか、極限状態での人間心理みたいなものも余すところなく描かれていてよかった。レイの娘がトリポッドの襲撃を受けた時、「テロ!?」と問う描写が、妙に印象に残ります。
そして、問題の殺人シーン。もうちょっと、危機感を煽ってから殺っちゃったほうが、観てるほうとしてもしょうがねえよな、という雰囲気になったかもしれない。しかも、
撲殺かよ、と。
昨日、『サウンド・オブ・サンダー』を観て、あまりのB級具合を楽しんだのですが、こちらはCGも素晴らしい(特にトリポッド!)し、街の破壊具合が素晴らしい!金かけてるなー。ただ、エイリアンの造形がちょっと物足りなかったかな。やりすぎでもいいから、毒毒しくしてほしかった。やっぱり、
火星人といやあタコ型ですよ。
音楽はジョン・ウィリアムズ。主演はトム・クルーズ。そして、監督スティーブン・スピルバーグ。一流の人たちが創った映画はやはり一味違う。
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