古本屋で掘り出し物を見つけるとものすごく嬉しい。ブックオフの百円コーナーで吾妻ひでおのサンコミの『美々』を見つけたときとか、『変態仮面』の最終巻を見つけたときとか。今日もそんな出会いがありました。なんと、モーニングKCDX72、幻の『
ザ スピリット オブ ワンダー』
の一巻を百円でゲットしました!と書いても、わかってくれる方は少ないでしょうが。まあ、新装版もってるから特に意味はないですし・・・・・・(なんか悲しくなってきた)。
鶴田謙二は遅筆の作家、いや、
寡筆の作家です。数十年のマンガ家生活で、数冊しか単行本がでていません。連載しても、中断は当たり前。いつの間にか、いなくなっています。今日、取り上げた『スピリットオブワンダー』にしても、
第一巻として発売されて以降、二巻は発売されることなく、その後、新装版として発売されたときには一巻という表示は取り消され、残りのエピソードを追加して、一冊にまとめられてしまいました。
ただし、内容は保証します。ジュール・ヴェルヌやH・G・ウェルズのようなレトロな味のSFで、題名もSFの魅力といわれている「センス・オブ・ワンダー」からきています。エーテル理論で火星に行く話しとか、空間をつなげる装置の開発とか、懐古的な道具立てにわくわくする人にはうってつけだと思います。ちなみに、新装版の方ではチャイナさんという実に魅力的なキャラクターが登場します。もちろん、
額に中などと書いてある武闘家ではなく、チャイナ服の可愛い女の子です。作者解説では、家賃の取立てにくる大家が可愛い女の子だったらいいなあという作者の願望から生まれたキャラだそうですが、
ツンデレっぷりといい、
脱ぎっぷりといいとても素晴らしい。ちなみに鶴田謙二のマンガに登場する女性はほとんどグラマーです。
そういえば、アフタヌーンで連載されていた『アベノ橋魔法商店街』とモーニングで連載されていたはずの『Forget-me-not』は
一巻がでてからとんと音沙汰がありません。なんか、すごく嫌な予感がします。
二巻は本当にでるんだろうか?なんか十年後くらいに、また
新装版としてリニューアルして、高額販売するのではないか(講談社め!)という気がしてなりません。
それでもいい、あなたのマンガが読めるなら・・・・・・。鶴田謙二ファンとなった以上、それは仕方のないことですものね。そんないじらしい心境になるほど、はまれば面白いです。
五年後、十年後の単行本の発売を期待してこの文章を終えたいと思います。
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