昨日に続いて、今日も
川原泉。作品は
『メイプル戦記』。1991-1995年『花とゆめ』連載。
1991年7月15日。野球協約第83条(「不適格選手」についての協約)のうち2つの条文が削除された。
①医学上男子でない者②不適当な身体または形態をもつ者
これによって、協約上は女子にも平等にプロ野球選手としての道が開かれることとなった。
そしてセントラルリーグ
七番目の球団が設立された。オーナーは製菓会社社長。球団名は「スイート・メイプルス」。監督に強豪豆の木高校の元監督
広岡真理子、ヘッド・コーチに元北斗高校監督高柳を迎え、
女性(とオカマ)だけの球団「スイート・メイプルス」がプロ野球界に旋風を巻き起こす!
『甲子園の空に笑え!』の続編的な作品です。
セ・リーグ7球団、パ・リーグ6球団というものすごくバランスの悪い編成にパ・リーグファンとしては「
ここでもパ・リーグはこんな扱いか」と思うところですが、まあ、それはそれとして、ものすごく面白い作品です。
160キロの直球を投げるオカマ、四つ子の内野陣、ゾロアスター教徒の助っ人、「ハクション大魔球」という魔球を操る少女など魅力的なキャラクターがたくさん。西武の捕手と神尾投手(オカマ)との
性別を超えた愛や別居夫婦が野球で対決などストーリー的な部分も充実しています。
実在の野球選手をモデルにしたキャラクターも多く、昔からのプロ野球ファンにはたまりません。北別府、亀山、落合、赤堀、池山、八木・・・・・・。古田や種田や江藤などの現役選手の若き姿を見ることもできます。
現実にプロ野球を目指す女性選手がいる現在、もはやこの話はありえないとは完全には言い切れなくなってきました。いつか、実際に「スイート・メイプルス」のようなチームが現れれば、野球の楽しみがまた一つ増えるかもしれません。
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