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SF読もうぜ(278) フランク・ハーバート『デューン 砂の惑星②』

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デューンシリーズの二冊目。


 面白くなってきました。

 王道です。なにもかもが王道です。思慮深い父親。良妻賢母の夫人。追われる母子。裏切りものの発生。王の死。悪役の生き残り・・・・・・。「待ってました!」というような展開に心が震えました。

 どうしても『風の谷のナウシカ』のようだなあと感じてしまうのですが、①世界観の類似②キャラクターの類似というものが挙げられます。砂漠化(『ナウシカ』では腐海ですが)した世界に巨大な虫が――というのは王蟲を思い浮かべますし、王が殺されある超能力を持った子が長となるというような場面や、救世主伝説もナウシカに重なります。中世的世界観+終末世界というのは、だいたいこういう物語になるものでしょうけど。

 ハルコンネンという敵役が今後どのようにやられるのかが楽しみなのですが、パイターというのはあまり目立った活躍もなしに死んでしまったので残念です。もう少し、生かせたキャラクターだと思うのですが、あっさり死んでしまい、悪役らしいことはそんなにしなかったなあ。彼の死に様があっけなかったのも残念。因果の報いはもう少し派手にやってもらわないとなあ。

 ドクター・ユエとハルコンネン、そしてアトレイデ家の関係というのが面白かったです。一巻からユエがどのような裏切りの形をみせるのか、どうも不可解だったのですが、こういう形できたか!というふうに、嘆息してしまいました。砂漠に逃れたジェシカとボウルが、今後どのような形でハルコンネンに復讐し、惑星アラキスを治めていくのかが楽しみです。

 今や自らの持つ力におののき始めたボウル。クイサッツ・ハデラッハである彼が今後どのような八面六臂の活躍をみせるのか。そして、ジェシカのお腹にいる妹は物語にいったいどのような役割を持っているのか。フレーメンはなぜ技術を隠しもっているのか。解答を求め、さっそく次巻をお店に買いに行きたいと思います。
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