野田宏一郎『新春特別読物 タイム・トラベルのすすめ』
さまざまなタイム・トラベルものの紹介。
小松左京『果しなき流れの果に』
単行本で読みたいのでとばします。って、長篇とばしてばっかりやな。
△
アーサー・C・クラーク『遥かなる地球の歌』
目路のかぎり空の紺碧が海の青さに溶けあう水の惑星タラッサ―――そこに突然燃えあがった炎のようにあかい宿命の恋!
あまり好きな方の物語じゃないんですよねえ。恋愛ものは好き嫌いがはっきり分かれますね。
○
フレドリック・ブラウン『栄光の方へ』
小惑星は収縮を続けて一塊の土くれとなり、ついには原子のかたちに戻った。そして―――『暗黒の方へ』の続編として書かれた傑作!
傑作だとは思いませんが、『暗黒の方へ』よりは面白かったです。ラストの唐突な感じのハッピーエンドには少し笑ってしまいました。唐突すぎます。
○
星新一『病院にて』
精神病院に入院した男。彼は異星出身だと主張するのだが・・・・・・。
なかなかよかった。こういった病院ものは好きなんですよねえ。ラストは意外性があったと思います。
○
眉村卓『正接曲線』
地球からの探査隊が調査を始めた時、彼らは好奇心のおそろしく強いただの原始人にすぎなかったのだが・・・
面白かった。ガンガン文化程度があがっていく様子が、歴史の縮図みたいでよかったです。ただ、ラストはちょっと弱いかなあと思いました。
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グレプ・アンフィロフ『時間は踊る』
真空実験室の事故にかけつけた人々は目をむいた。実験技師のルプツォフと同一の人間がいたのだ。ソ連SF初の本格的時間テーマ。
なかなか面白いです。特に主人公が自己紹介するところに笑っちゃいました。ユーモアもあり、ラストもハッピー。楽しい作品。
伊藤典夫『SFスキャナー』
カート・ヴォネガット・ジュニアの紹介。デビューは『コリアーズ』の『バーンハウス効果』。ここでは『タイタンのサイレン』(タイタンの妖女)の紹介がされています。
SF DETECTOR
創元推理文庫からSFが三冊。『スラン』は未読なので、ぜひ読んでみたい。
さいえんす・とぴっくす
世界一の巨木見つかる(米) 110メートルあるそうです。ビル30階の高さだとか。見てみたい。
☆
ブライアン・オールディス『終りなき午後』
植物たちが地球を支配した未来。月と地球は常に同じ側で向かい合い、そこにケーブルを張り渡して、ツナワタリという植物が行き来する。このような時代に人類は生きる術をどこに求めるか?
おおおおおおおぉ。悶えるほどの面白さ。長篇を高校生のときに読んだ以来なので、内容を忘れかけていたのもよかったのか、すごく面白いのはわかっていたけれど、これほど面白かったか!という感じで興奮しました。翻訳も素晴らしいと思います。特に植物の名前が感じで振り仮名がふられているところなんか、すごくまがまがしい感じがしていいですね。植物に支配された地球という世界が、これほどまでに頭の中のイメージを喚起するのはなぜなんでしょう。やっぱり素晴らしい作品です。
△
平井和正『次元を駆ける恋』
絢子は彼の生き甲斐だった―――彼女の死んだこの世界は、彼にとってなんの意味もない。彼は闘わなければならないのだった!
うーん。微妙ですね。別次元の娘はやっぱり他人じゃないのかという気持ちが常にあります。
○
光瀬龍『勇者還る』
九人の男が地球を離れ八人が還ってきた。帰らなかった一人は妻があった。妻は還らぬ理由を納得しなかった―――。
サスペンスで、一人ひとり会うところが好きなパターンなので、はまりましたが、ラストはちょっと納得しかねる部分があったので。うーん。
スタニスラフ・レム『ソラリスの陽のもとに』
とばしました。
総評:ベストは『終りなき午後』。長篇を読んだ時は、面白さにビビりました。
人気カウンター①騒音レベル②ソラリスの陽のもとに③暗黒の方へ④憑かれたもの⑤巨獣 『騒音レベル』が一位は納得できますね。ソラリスは上位をキープしてますので、読むのが楽しみです。
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