☆
ロバート・A・ハインライン『鎮魂曲』
莫大な財産を所有するハリマンは周囲の反対を押し切って、資産の売却を進めていた。それは、昔から憧れていた宇宙へ飛び出すため・・・・・・。
何度読んでもいい・・・・・・。こういう死にかたはある意味では理想であるかもしれない。
△
レイ・ブラッドベリ『荒野』
恋人を追って火星への出発を決めた二人の女性の出発前の心理を描く。
うーん。微妙。
○
チャールズ・ボモント『四次元映画』
新開発の四次元映画の発表会で、映画スターのロック・ジェイスンは、調子の悪い映写機に手を触れた途端、映画の中に入り込んでしまう。
眠い目をこすりながら読んだのですが、途中から面白くて頭が目ざめてきました。途中のB級SF的なスペースオペラに対する冷静なロックの批評眼が笑えます。
アイザック・アシモフ『望郷-太陽の可視範囲-』
やがて飛び立つ宇宙旅行者が、ふりかえって懐かしい故郷なる太陽を見たら例によってアシモフ博士が、宇宙に浮かぶ太陽の姿を描いてみせる・・・・・・。太陽の見える範囲ってすごく狭くて、がっかり。現実は厳しいものよのう・・・・・・。
◎
ロバート・シェクリイ『男ひとりと女たち』
核戦争を生き残ったミラーは、ある日、女性の集団を見つける。それは放射能レベルが下がって以来、初めて見かける人間だった。ところが、その女性たちのリーダーはウーマン・リブ的人物で・・・・・・。
う、うけるー(笑)。保守的オールドミスが男性をこき下ろし、そんなに言うんだったらホントにやったろうじゃないか、と『羅生門』の主人公みたいになっちゃうミラーの姿が愉快。ただ女性は読んで不愉快だろうなあ。
日下実男『地球物語(11)』
オーストラロピテクスなどの人類の進化の歴史。
さいえんす・とぴっくす
宇宙食の献立。この当時で一番有力視されていたのは、ティラピアという熱帯魚。繁殖力の高さを買われたようだ。あとキノコだそうです。
○
フレドリック・ブラウン『クレイジイ・プラネット』
太陽が二つあり、その中を八の字に飛ぶ惑星プラセット。地球政府の職員である「ぼく」はこんな狂った惑星になどいたくない、と辞意を表明するが、そこへ、自分の教え子である美人の女の子が部下としてやってきた・・・・・・。
可視光線が音速とほぼ等しくなる上に、幻覚まで見えるというまさにクレイジーな惑星。いやあ、面白い。しかし、フレドリック・ブラウンはよっぽど教師×生徒の男女関係が好きなのかしらん。この前読んだ話もそうだったぞ。
岡俊雄『SF映画展望⑪機械化への抵抗とユートピアへの夢』
チャップリンの「モダン・タイムス」やオーウェル原作の「一九八四年」などの紹介。
○
L・ロン・ハバード『影の落ちる時』
衰退しきった地球は、危機に瀕していた。そこで、三隻の駆逐艦を用意して、地球を救うべき援助を取り付けるように別の星々に派遣した。ところが、地球はこれまでの高圧的態度から憎まれていて・・・・・・。
僕の高校の時の英語の担当教師がクリスチャンだったのですが、世界中の人を友達にできれば戦争はなくなると信じて、いろんな国の人と仲良くなっていました。そういった思想の延長上にあるのかな、このお話は(ちょっと的外れな見解だとは思いますが)。地球という出発点の国はやっぱり大切にしなきゃね。
○
星新一『ずれ・ずれ・ずれ・ずれ』
機械文明が極限まで発達した世界で、機械の故障から、少しずつずれが増幅し始める。
幾つかの平行した人物の様子を機械から吐き出されてくるものを中心に描いていて、次がどうなるのか楽しみでした。なかなか面白い。
◎
A・E・ヴァン・ヴォクト『黒い破壊者』
ほぼ不死身の生物クァールの棲息する惑星に地球から調査船がやってきた。激しい飢えにさいなまれていた一匹のクァールは食欲を存分に満たすために、計略をたてて人間を襲撃する!
これは有名な『宇宙船ビーグル号』というお話の一挿話みたいですね。さっそく、読んでみたいと思います。
てれぽーと
読者投稿欄。小学生で読んでる猛者がいるのか・・・・・・。なんだか、数十年の時を経ていますが、同好の士として、親近感が持てます。
古波蔵保好『二十一世紀のモード』
缶詰から塗料を取り出して、直接肌に塗る。ボディ・ペイントがはやるそうだ!うーん、あと九十年のうちにはそんな時代が来るのか?
SF事典
ロスト・ワールド(失われた世界。古代の生物が生き残っている土地)、粒子加速器(原子核破壊記。陽子や重陽子を数百億電子ボルトの超エネルギーで加速させ、この原子弾丸をさまざまな物質にぶっつけてその原子核を破壊、核反応をおこさせることによって物質の極微の世界をさぐろうとするもの)、サルガッソ海(伝説的な海の難所。遭難船の墓場。〈宇宙のサルガッソ〉などの形で用いられる)。
ふー、ようやく1960年読了。
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