正木ひろし『二十一世紀の夢 明日の正義』
奇形な人間は遺伝子を残さないって、そっちのほうが怖いよ。裁判からものすごく話題がそれていっている気も。
△
ウィリアム・テン『ぼくとわたしとおれ自身』
タイム・マシンの実験で、過去へ行く男はどうしようもない男だった。それでも、博士はなだめすかし、彼を過去へと送り込むのだが・・・・・・。
うーん、微妙。アイデアが空回りな感じがする。と、いうより、粗野な人間がでてくる話があまり好きになれないんですよねー。
○
ハリイ・ベイツ『来訪者』
未来からタイムマシンに乗ってきたと思われる「来訪者」。降りてきた人物は狂人に銃殺され、巨大なロボットだけが博物館に残され調査・展示されている。写真家の主人公はそれがわずかに動いているのを発見するのだが・・・・・・。
映画『地球が静止する日』の原作だそうです。映画見てないんでわからないんですが、まあ、こっちはなかなか面白いなあ。ちょっと、感動して読んでたら、だまされた。最後の一行に引いてしまうか、大笑いするかは・・・・・・自由だー!(犬井ヒロシ風)
◎
リチャード・ウィルスン『愛』
盲目のエレンは火星人のジャクを愛している。ところが、父親は彼らのことに猛反対するのだった。悲しみにくれたエレンはジャクに会いに行くが・・・・・・。
美しい物語だ。外見よりも、内面を・・・・・・という。最後をもう少し気のきいたラストにすれば僕にとってはオールタイムベスト級だったかも。ただし、こっちのラストも恋人たちの試練といった感じでいい味なのはいい味なのですが。
草下英明『スペース・ファンサイクロペディア③天文Xクイズ』
うーん、難しすぎてほとんど正解できません。
◎
A・E・ヴァン・ヴォグト『宇宙シーソー』
大都会の只中に忽然と現れた奇怪な銃器店。そのドアから踏み込んだ瞬間に、太陽系の運命は、マッキャリスターの手にゆだねられたのだった!
この邦題はカッコ悪いだろう・・・・・・。『イシャーの武器店』という響きは素晴らしいのに。とんでもないハッタリがきいていて感動。ヴァン・ヴォクト調全開。
S・Fらいぶらりい
アイザック・アシモフの銀河帝国シリーズの紹介。これ、読んでみたい。
日下実男『地球物語(22)』
砂漠のお話。
さいえんす・とぴっくす
超音波カッターが気になる。あとは、冷暖房服。ちょっとかさばっているけど、現在ならもうちょっと小さくなっているはず。寒くなってきたし、切実に欲しいなあ。
○
ポール・アンダースン&ゴードン・R・ディクスン『諸君、突撃だ!』
ホーカ・シリーズ。好戦種族として名高い強敵テルコ人をむこうにまわし、わがホーカ外人部隊は大奮戦。
元ネタがわからないんで辛いなあ。それでもホーカの可愛らしさが○。
岡俊雄『SF映画展望 最終回 未輸入SF映画への一瞥』
『蝿』の映画とか、『人形つかい』も映画化されているし、ボディ・スナッチャーは『盗まれた街』の映画化なのか。楽しみなコーナーだったのに最終回。さみしい。
アイザック・アシモフ『パイのひとかけ』
πのお話。もう、ちんぷんかんぷん。だって、高校生の時、数学は1だったもん。私立文系だし。
○
バートラム・チャンドラー『漂流者』
その無人島の煙を見たとき、船は漂流者を救助に向かった。しかし、戦時中の名残りの機雷にぶつかり、船は沈没。主人公は島に流れ着き、信じられないものを目にする。
ありがちな物語なんだけど、無人島ものは好きなので。途中、もうちょっと驚かしてほしかったけど。
○
ジョン・W・キャンベル・ジュニア『盲目』
マルカム・マッケイ博士の発明は世界中に賞賛された。博士の思惑とは別のところで・・・・・・。
なんだか可哀相なお話なんですが、まあ、こういうことは往々にしてありますよねえ。副次的なことが重要なことになってしまうのは、自分の思惑と違うものがヒットしてしまって苦悩する作家をなんだか思い出してしまいました。
○
ヘンリイ・スレッサー『サルバドア・ロスの自己改造』
粗野でついていない男サルバドア・ロス。ある日、骨折して入院した先で彼は隣の爺さんの肺炎と、自らの骨折を取引することに、どうしたことか成功してしまったのだ。彼はそれを使って自己改造を行っていくのだが・・・・・・。
ファンタジイ。最後のお説教的なラストはどうかと思いますが、交換の過程が頭がよくて、けっこう引き込まれて読みました。
◎
アルジス・バドリス『無頼の月』連載最終回
「自分」というものがいったい何者なのか?という哲学的な命題が非常に面白い。そして、「影」の悲しさ。ホークスという男の精神の強靭さ・・・・・・などにやられました。いやあー、面白かった。
総評:連載が終わってしまった『無頼の月』がよかった。あとは、ヴォクトの『宇宙シーソー』がやっぱりよかった。今月号は日本人作家がなくて、ちょっと残念かな。
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