SF素人が空想科学小説に耽溺するブログ。
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以前も書きましたが、この『吼えろペン』、作者の島本和彦や、現実の漫画家と重なる部分があって面白いです。その中でも一番強烈なのが富士鷹ジュビロという漫画家の登場でした。このキャラのモデルはもちろん現在「週刊少年サンデー」で『からくりサーカス』の連載も佳境に入っている藤田和日郎先生です。お顔も本人の似顔絵そっくりで、トレードマークの赤い丸鼻もついています。そして、彼はときどき藤田絵に変貌します。『吼えペン』の中で一番面白いのは炎尾と富士鷹、この二人の対決話だと思います。
ところで五巻の中でネタを考えてくれる妖精というのが登場するのですが、炎尾燃が「とんでもねえネタ出しやがってー!」と怒り狂った場面に島本先生の以前の作品のシーンが登場します。鳥人間がサッカー(『男の一枚レッドカード』)、人間手裏剣(『炎のニンジャマン』のカラダ手裏剣)、かまきりボクサー(『仮面ボクサー』第一話)、地区大会で百点差(『逆境ナイン』)の四つです。炎尾燃が「おれのマンガのリアリティをぶち壊してダメにしたのは 全部お前だったんだ・・・・・・!」と怒りに蒼ざめてましたが、島本マンガの魅力というのはそこにあるわけで、やっぱり炎尾燃と島本先生は別人なのかなあという感慨を僕は抱きました。
と、いうわけで島本先生にはもっとリアリティのないぶっ飛んだ話や、僕を感動させてくれるいい詭弁を思いついていただきたいと思います。
あと、一番好きな台詞は炎尾燃のテニスマンガを読んで、テニスを始め、世界チャンピオンになった女性の次の台詞です。
「ありがとう、炎尾先生!ありがとうございました、結果的に!!」
どういったシチュエーションかは読んでみて判断してください。爆笑間違いなしです。
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