地球は恐るべきバガーの二度にわたる侵攻をかろうじて撃退した。捕らえた人間を容赦なく殺戮し、地球人の呼びかけにまるで答えようとしない昆虫型異星人バガー。その第三次攻撃にそなえ、優秀な司令官を育成すべくバトル・スクールは設立された。そこで、コンピュータ・ゲームから無重力戦闘室での模擬戦闘まで、あらゆる訓練で最優秀の成績をおさめた天才少年エンダーの成長を描く、ヒューゴー、ネビュラ両賞受賞の傑作。
お、面白かったあ・・・・・・!!
読んでいて思い出したのはハインラインの『宇宙の戦士』。軍隊生活ってのは、本当に嫌だなあと心底思いました。
それにしても、エンダーは清く正しいいい子だ!解説によると作者はウィリアム・ギブスンの作品に「ここで描かれた人間はあまりに堕落していて、現実的ではない」という評を下したそうですが、読んでいるとそれもわかるような気がします。幾度となく絶望的な状況に陥りながらも、それを打破していくエンダーが爽快でした。
エンダーのゲームの正体には、途中からうすうす気づいてはいたものの、やはり、それが明かされたときには興奮しました。ただ、そこで終わっていてもよかったような気がしないでもないですが・・・・・・。バガーがどんな心境であるかがわかったあとでは、「いったいエンダーがやったことの意味って・・・・・・」と僕は落ち込んでしまいましたが・・・・・・。まあ、それも含めてしみじみとしたラストではありましたが。
これはテレビアニメ化したら面白いだろうなあと思いました。なんとなく戦う子どもたちの様子が『機動戦士ガンダム』を想起させます。最大の魅力である、バトルスクールでの戦闘シーン。エンダーの戦術を映像で立体的に見てみたいものです。
続編もあるようなので、読まないといけませんねえ。『死者の代弁者』『ゼノサイド』『エンダーズ・シャドウ』『シャドウ・オブ・ヘゲモン』『シャドウ・パペッツ』『エンダーの子どもたち』・・・・・・。こんなにあるのか。
PR
COMMENT